眞島秀和、異色のグルメドラマ主演でつかんだこと 「ひとり飯」を面白く見せる方法

俳優・眞島秀和がMBS・TBS系連続ドラマ『#居酒屋新幹線2』(1月9日スタート、火曜深夜)で主演している。グルメと酒と一人旅の魅力を伝える作品で、北陸・上越の食文化に触れてきた眞島が、「グルメドラマ」の面白さや難しさを語った。

『#居酒屋新幹線2』に主演する眞島秀和【写真:ENCOUNT編集部】
『#居酒屋新幹線2』に主演する眞島秀和【写真:ENCOUNT編集部】

MBS・TBS系『#居酒屋新幹線2』で出張先の料理と酒を味わうサラリーマン役

 俳優・眞島秀和がMBS・TBS系連続ドラマ『#居酒屋新幹線2』(1月9日スタート、火曜深夜)で主演している。グルメと酒と一人旅の魅力を伝える作品で、北陸・上越の食文化に触れてきた眞島が、「グルメドラマ」の面白さや難しさを語った。(取材・文=大宮高史)

『#居酒屋新幹線』は、損保会社の内部監査室で働くサラリーマンの高宮進(眞島)が、出張先の町で土地ならではの料理と酒に出会い、帰路の新幹線でご当地グルメを味わって疲れを癒すドラマ。毎回1話完結で、進はふらりと路地や飲食店に足を踏み入れ、一期一期の出会いを楽しんでいく。シーズン1は、2021年12月15日から地上波で、22年2月5日からCS放送のチャンネル銀河でも放送された。

「料理やお酒の方が主役かもしれない異色のドラマです。食べるお芝居って、やってみると難しいですね。会食や団らんもなくて、『ひとり飯』のシーンが続きます。なので、『食べてみた第一印象を素直にカメラに映せば絵面に変化が出るな』と考えています。印象と違った食感や味わいでも、おじさんが素直に驚きを見せるから面白くなるんです」

 進は出張で各地を旅する。ただ、企業の内部監査を行う仕事柄、同僚との接点は少なく、出張はいつも日帰りの一人旅だ。

「『こんな働き方のサラリーマンもあるんだな』と僕も演じていて興味が湧きましたね。監査の仕事だから同僚と親しくもできなくて、1人で黙々と仕事をして新幹線に乗って帰っていく。社交的でもないけど、孤独過ぎない進を取り巻く人間関係の絶妙なバランスも面白いです。彼の働き方が、見知らぬ土地でグルメを堪能できる好奇心の源にもなっています」

 シーズン1からは約2年が過ぎた。物語も進んでいる。

「劇中でも時間が進んでいて、進さんも僕と同じように年を取っているんです。意識しないで、自然なたたずまいを見せられましたね。モノローグのセリフが多いのも、僕にとっては声でのアレンジを試すことができて、振り幅を楽しみながらの収録でした」

ユニークな「低予算ドラマ」の本作で存在感を増している【写真:ENCOUNT編集部】
ユニークな「低予算ドラマ」の本作で存在感を増している【写真:ENCOUNT編集部】

 シーズン1では、宇都宮から青森までの東北新幹線沿線を旅してきた。シーズン2では、今年3月に金沢~敦賀間が新規開業する北陸新幹線と上越新幹線の沿線が舞台。眞島は、雪国らしい酒と食文化に目を輝かせている。

「北陸といえば冬のイメージがありますが、冬に限らず四季折々の景色と食べ物があるので、あまり固定的な印象を持たないで、行きたい時に旅に出て、季節ごとの食文化を味わいたいですね。僕も雪国(山形県)で育ったので、冬の厳しい寒さと夏の暑さ、どちらも実感してきました」

 ロケ先では訪れた店で町中華を味わったり、趣味でコレクションしている金物の店を巡ったり。進さながらに土地の文化も楽しむ余裕があったという。

 眞島は誠実に同作に取り組んでいるが、忙しい世の中に緩い空気感が流れるグルメドラマは、働く世代の癒しにもなっている。

「お酒もたくさん登場しますし、『仕事終わりの解放感』があるドラマです。テレビでの放送が終わってからでも、何年後でも見て楽しめる作品だと思っています。お腹も空くし、お酒も飲みたくなる。食の誘惑満載のドラマにすべく演じています」

 さらなる続編の可能性について、眞島は「シーズン2に集中しているので、まだイメージは湧かないですね」と言った。だが、日本には雪国以外にもさまざまなグルメと酒があり、その地域の人々、視聴者が眞島の“出張”を待っている。

□眞島秀和(ましま・ひでかず)1976年11月13日、山形県生まれ。99年、映画『青~chong~』で俳優デビュー。その後、映画、ドラマへの出演を重ね、19年にABCテレビ『サウナーマン~汗か涙かわからない~』で連続ドラマ初主演。23年には、読売テレビ・日本テレビ系連続ドラマ『しょうもない僕らの恋愛論』に主演した。180センチ。血液型O。

ヘアメイク:佐伯憂香 スタイリング:増井芳江

この記事に戻るトップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください