ペーパードライバー女性→サーキット“走り屋”に…人生一変で「首都高はもう怖くない」

オートマ限定のペーパードライバーだった女性が、すっかりスポーツカーに夢中になっている。後期型のトヨタ86(ZN6)でサーキットを駆け抜け、充実の日々を送っている。ダイハツ・コペンからパワーが欲しくて乗り替えたら、「タイムが爆上がりしました!」。ここ3年でカーライフにどっぷりだ。転職して給料アップで狙う、次なる愛車の野望とは。

愛車の後期型トヨタ86は“片桐夏向仕様”だ【写真:ENCOUNT編集部】
愛車の後期型トヨタ86は“片桐夏向仕様”だ【写真:ENCOUNT編集部】

「86は車の基礎を教えてくれます」…コロナ禍を契機に『頭文字D』の沼にハマる

 オートマ限定のペーパードライバーだった女性が、すっかりスポーツカーに夢中になっている。後期型のトヨタ86(ZN6)でサーキットを駆け抜け、充実の日々を送っている。ダイハツ・コペンからパワーが欲しくて乗り替えたら、「タイムが爆上がりしました!」。ここ3年でカーライフにどっぷりだ。転職して給料アップで狙う、次なる愛車の野望とは。(取材・文=吉原知也)

 流麗な真っ赤なボディーに、黒いカーボンボンネットが印象的。86の持ち主は、SNSアカウント名・佐藤 貞子(@sadako86868)さんだ。自動車漫画・アニメの金字塔『頭文字D(イニシャル・ディー)』と“後継作”の『MFゴースト』の大ファン。自身のXでは「MFゴーストの片桐夏向が乗ってますステッカーのカナタ仕様後期86乗ってサーキット走行してます!」と自己紹介している。

 もともと車に全く興味はなかったが、頭文字Dと運命の出合いを果たしたという。「今もオートマ限定ですが、大学の時に免許を取って、ずっとペーパーでした。それが、新型コロナウイルス禍で時間ができて、暇だなぁと思っていたときに、たまたま頭文字Dのアニメを見たんです。とりあえず見てみようかな、という感じで。そこからもう面白くて、止まらなかったですね」。まさしく、沼にハマった。

 次第にマイカーが欲しくなって、2年半ほど前に軽スポーツカーのコペンを手に入れた。友人の誘いもあって、サーキットにも関心を寄せるように。「たまたま車屋さんがオススメで付けてくれたのがスポーツタイプのいいタイヤだったので、サーキットに行ったら『走れるじゃん』となって」。走りを楽しむ生活は、加速度を高めていった。

 そして、こんな衝動に駆られるように。「もっとパワーが欲しいな」。オートマで楽しく走れていじれる車――。その条件に合致したのが、86だった。約半年の“スピード乗り替え”だった。

 86に乗りながら、運転技術や知見をどんどん深めている。「86は素直な車で、車の基礎を教えてくれると思っています。コペンはFF(前輪駆動)でしたが、86はFR(後輪駆動)。調子こくと滑ります。滑らせる直前に止めたり、滑らせて戻すといった調節、その練習を繰り返しています。頭文字Dには『ハチロク(AE86)はドライバーを育てる』といった名言があると思いますが、このZN6も同じだなぁと実感しています」と語る。

 運転レベルは着実に向上。サーキットの同じコースをコペン時代と現在の86で比べると、「ジムカーナなのですが、タイムがすごく速くなっていてびっくりでした」とのことだ。

車仲間との交流希望「サーキットを走る女性ドライバーはまだ少ないかな」

 仲間の輪が広がったことも、車好きになってよかったことの1つだ。頭文字Dの“聖地”として知られる榛名山ツーリングなどに出かけている。

 ここ3年ほどでの自身の変化を実感。インドア派がすっかりアウトドア派になった。「毎週末の休日が楽しみで楽しみで。昔は『30分以上運転するのは怖い』『首都高は無理』だったのが、今は富士スピードウェイに通って、首都高はもう怖くないです、普通に走ってます」。また新たな人生が大きく開けた。

 もっともっと交流を広げたいといい、「サーキットを走る女性ドライバーはまだ少ないかなと感じています。女性ドライバーのお友達も増やしていきたいです。まだ車の魅力に気付いていない女性の方がいるかもしれません。一度アクセルを踏んだら分かります。車って本当に楽しく乗れるんですよ」と、優しい笑顔で呼びかける。

 頭文字Dの人気キャラクター・高橋啓介が推しで、このキャラの愛車であるマツダRX-7(FD3S型)をいつか乗ってみたい1台に挙げた。

 いやそれだけでない。野望が次々と出てきた。「86は86でもGR86にも興味ありますし、トヨタだけじゃなくてホンダも大好きなんですよ。もちろんRX-7に乗りたいのですが、新型フェアレディZを狙っているんです。めっちゃかっこいいですよね! 給料アップのために転職して準備していたのですが、受注停止になってしまって……。新型Z NISMOは値段に手が届かないですが、本当に乗りたい車はたくさんあるんです!」。夢のカーライフはどんどん彩りを増していく。

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