俳優の水谷豊が主演を務め、寺脇康文が共演するテレビ朝日系連続ドラマ『相棒SEASON22』（水曜午後9時）の第5話が、15日に放送された。今回は、若手刑事・桐生貴明（小林亮太）の運命に同情と惜しむ声が挙がっている。

　同作は、2000年に誕生した刑事ドラマシリーズ。警視庁で“人材の墓場”と呼ばれる『特命係』に配属された警部・右京とその相棒たちが、数々の犯罪事件を解決していく。もともとキャリアとして警察庁に入庁した水谷は、“切れモノ”過ぎるが故に上層部からにらまれ閑職に追いやられたが、卓越した洞察力と名推理で事件の謎を解き明かしていく。

　寺脇演じる特命係巡査部長の亀山薫は、SEASON1からの“初代相棒”。SEASON7で南アジアの小国サルウィンに移住したが、22年のSEASON21で復職。約14年ぶりに“五代目相棒”として右京とのコンビが復活し、今作で再会2年目となる。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　角田六郎（山西惇）が課長を務める警視庁組織犯罪対策部薬物銃器対策課に、所轄から若手刑事の桐生が異動してきた。桐生は所轄時代、特殊詐欺拠点を2度にわたって突き止めるなど腕利きと評判で、首席監察官の大河内春樹（神保悟志）も一目置いていた。

　その頃、右京と薫は通りがかったアパートで不審な部屋を発見。犯罪に使われている恐れがあることから捜査を続けると、詐欺グループのアジトを割り出すことに成功した。しかしアジトに踏み込むも、現場にいたのは“闇バイト”で雇われた若者たちだけ。指示役は姿を消していた。

　右京は現場に残されていたミントの葉から、指示役の人物が現場でミントの添えられたどら焼きを食べていたと推測。そのどら焼きは、埼玉・川越にある和菓子店の主人・小林が考案したものだった。右京は、なぜ指示役の人物がアパートやアジトから離れている和菓子店に寄ったのか疑問に思う。

　アジト摘発の情報が漏れていた可能性が考えられる中、右京と薫は大河内から呼び出される。大河内は2人に、桐生を観察し素行を調べるよう指示。大河内は「根拠は極めて曖昧」と伝えながらも、「私の勘」として、桐生が反社会的勢力とつながっていると疑っていた。

　薫が桐生を尾行すると、桐生は指示役の男・黒沢秀一と接触していた。その後黒沢は何者かに殺害され、桐生との関係は謎に包まれた。大河内は桐生を呼び出し、「真実を話せ」と詰め寄る。しかし桐生は「子どもの頃から、刑事に憧れてました。正義の味方になるのが夢でした」と語り、「でも……、夢って、かなった後が難しいもんですね……」と意味深な発言をするのだった。

　そんな中、黒沢が立ち寄っていた和菓子店の店主・小林は、特定指定暴力団・銀龍会傘下組織『成浦興行』の現役組長であることがわかった。本名は花井与志郎で、なんと桐生の産みの親であることが判明。花井は90年代の抗争で負傷して運ばれた病院で、当時看護婦長をしていた桐生の母と出会い、桐生が生まれたのだった。

　桐生は父親が早くに亡くなったと聞かされていたが、黒沢は花井と桐生の親子関係を嗅ぎつけた。「警察を続けられなくなる」と桐生を脅し、捜査情報を得ようとしていたのだ。花井は黒沢の殺害を自白し、連行される。

　捜査の結果、桐生も花井も黒沢の殺害には関与していなかった。花井は脅しに耐えかねた息子が黒沢を殺害したと疑い、かばっていたのだ。桐生の疑惑が晴れたことがわかった花井は、右京に土下座し「あいつを警察にいさせてやってくれ」と懇願する。しかし桐生は、黒沢から脅された際に表情や態度からアジト摘発の日が近いことを悟られてしまっていた。さらに黒沢が殺害された時間帯に本人と電話で会話していたにもかかわらず、父親である花井が殺害に関与している可能性を考え、かばうために黙っていた。こうした事実から、桐生は警察を去ることに。右京は、「黒沢から接触を受けた時点で、もっと毅然とした行動をとるべきでした。そしてあなたも、本当に彼を思うのであれば、裏社会から足を洗うべきでした」と諭すのだった。

　桐生の結末にSNS上では、「桐生くんこれで終わりとか悲しすぎるな…」「桐生刑事、これきりなんで勿体ない?！」「真っ直ぐで正義感あってイケメンの桐生刑事、準レギュラーになって欲しかった…」と惜しむ声が。「ねえねえ、桐生くん再登場ワンちゃんないすか」「桐生くんいいキャラだった！　また相棒で会いたい」と期待の声が挙がっている。