闘病中の佐伯チズさんが、最後に伝えたい33の言葉をまとめたムック「夢は薬諦めは毒」を発売

株式会社宝島社は、美容家・佐伯チズさんのムック「夢は薬諦めは毒」を7月9日に発売する事を発表した。

美容家・佐伯チズさんのムック「夢は薬諦めは毒」(C)宝島社
美容家・佐伯チズさんのムック「夢は薬諦めは毒」(C)宝島社

佐伯チズさんが、遺言として残したいメッセージを33の言葉

 株式会社宝島社は、美容家・佐伯チズさんのムック「夢は薬諦めは毒」を7月9日に発売する事を発表した。

「夢は薬諦めは毒」は、2020年3月にALS(筋萎縮性側索硬化症)を公表し、闘病を続ける佐伯チズさんが、遺言として残したいメッセージを33の言葉とともにつづったもの。

 またムックには「佐伯チズヒストリー」や、美のカリスマとして名を馳せる事となった「佐伯式美肌メソッド」、美食家の佐伯さんお気に入りの「お取り寄せ」などを収録する予定。

 発売に向けて編集担当者はムックを制作するきっかけについて次のように語った。

「佐伯チズさんのもとに取材・撮影で伺った日のことです。彼女が開口一番私に言った言葉は『私、理(ことわり)のないことは言いたくないの』でした。取材を続けるうちに、物事は一つ一つつながっているということや、私たち人間は生き物であり自然の一部であり、きちんと理由があって形を成し、すべきことがあるということを学びました。正直にその感想をチズさんに述べたところ、『私が得てきた世の理や考えてきたこと、感じたことを皆さんにもっと伝えたいの。特に親や祖父母の世代から教わる機会を失ったり、人生について改めて考え直している人に気づいてほしいことがいっぱいあるの』 その答えを聞いた日から『大人のおしゃれ手帖』という月刊誌でエッセイを掲載し、チズさんの格言にのせて、読者に一番伝えたいという人生哲学を最終的に本としてまとめようという計画が走り出しました」

「そんな矢先に、彼女の身にALS(筋萎縮性側索硬化症)という病が潜んでいることがわかりました。残念ながらご自身も驚くほど早く進行していく病状が、私たちの紡いでいこうと考えていた時間を奪っていきました。そんな中でも、前向き女王のチズさんは、本を制作することに力を注いでくださいました。『夢は薬。諦めは毒』。そんなチズさんの想いを残したい。その一心で私たちも制作にあたりました。『簡単ではない日々が蓄積していくのが人生。でも、考え方一つで乗り越えられるんです。人間ってうまくできてるんです。一緒にがんばりましょうね』そう寄り添ってくれたチズさんの言葉を皆さんにお届けしたく思います」

 また、佐伯チズさんは、ムックの誌面で次のようにコメントを残した。

「私にはまた夢が一つ増えました。それは、このALSという病気を世間の皆さまにもっと知ってもらうこと。最新の医療技術をもってしても、進行を遅らせるしか術がないこの病気を、たくさんの方に知ってもらうことでALSの治癒、寛解という希望の光がこの先の未来に差すことを祈っています」「幸せになりたい人、キレイな肌を手に入れたい人……いろんな願いが人の数だけあります。私自身、強く願うこと、夢を追いかけ続けることで、目標や夢を現実にしてきました。そんな私から、皆さんに届ける最後の一冊になれば嬉しいです」
(『夢は薬 諦めは毒』~はじめに~ より 佐伯チズ)

□佐伯チズ(さえき・ちず) 1943年生まれ。OL経験を経て美容学校で学び、美容室勤務ののち、67年、フランス化粧品メーカー、ゲランに入社。その後、渡米などを経て88年、パルファン・クリスチャン・ディオールに入社、インターナショナル・トレーニング・マネージャーに就任。2003年6月、同社を定年退職後、エステティックサロン「サロン・ドール・マ・ボーテ」を開業。講演、テレビ、雑誌などのメディアを通じて“キレイ”への道を伝え続けている。

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