テレビ朝日系は10日、あさって12日に特別番組『テレビ朝日　旧ジャニーズ問題検証』（午前10～11時）を放送をすることを公表した。同時間帯は『帰れマンデー見っけ隊!!　傑作選』を予定していたが、同特別番組に変更された。

　テレビ朝日は10月19日、旧ジャニーズ事務所（現SMILE-UP.）でアイドルグループ・忍者の元メンバーだった志賀泰伸さんが、故ジャニー喜多川元社長からテレビ朝日内で性被害に遭ったことを一部メディアに告白したことを受け、ENCOUNTに「当社の施設内でジャニー喜多川氏による性加害があったかどうか、当時の音楽番組担当スタッフにヒアリングしましたが、全く認識がないということでした。当該施設でそのような性加害があったとすれば、大変遺憾です」などとコメント。その上で、「当社は、今回の問題を総合的に検証するための特別番組を制作・放送する予定です」と明言していた。

　テレビ各局では、NHK『クローズアップ現代』を皮切りに旧ジャニーズ事務所との関係性を検証する番組を放送。民放では日本テレビ、TBS系『報道特集』、フジテレビが社内調査し、「忖度（そんたく）があった」とする社員の証言などを伝えている。最近ではテレビ東京が10月26日午後5時5分から、検証番組『ジャニー喜多川氏の性加害問題～検証報告と今後の対応について～』を放送。「放送」「制作」「編成」部門の現役社員と元社員を合わせた134人を対象に調査を実施し、「当時（ジャニーズ事務所の）トップと言われたタレントはテレビ東京に出ていなかったので、忖度は必要なかった」などの証言を紹介した。

　その他の局も局員やスタッフの証言を基に同事務所との関係性を検証。「ジャニーズ事務所は特別な存在だった」「忖度はあった」などの証言を紹介している。テレビ朝日も長期に渡って多くの所属タレントを起用。音楽番組『ミュージックステーション』については、同事務所の所属タレントと競合するグループの出演が少ないことが指摘されており、担当者の証言、局としての見解が注目される。