「無関心という罪」デヴィ夫人がロヒンギャ問題に知らん顔の人々に苦言

タレントのデヴィ夫人(79)が25日、都内で会見し、ミャンマー避難民(ロヒンギャ)支援の現場について報告した。

日本在住のロヒンギャに囲まれたデヴィ夫人(中央)
日本在住のロヒンギャに囲まれたデヴィ夫人(中央)

バングラデシュ難民キャンプを視察「テレビを通しての私しか知らない方がほとんど」

 タレントのデヴィ夫人(79)が25日、都内で会見し、ミャンマー避難民(ロヒンギャ)支援の現場について報告した。

 デヴィ夫人は9日~13日の日程でバングラデシュを訪れ、首都ダッカから国内線で1時間の地にある2つの難民キャンプを視察した。ロヒンギャの問題は国際的に注目を集めるが、日本国内での関心はそれほど高まっていない。

「一番心を痛めているのは、世界で何が起きているかということに対して大変、無関心である。無関心という罪ですね。日本は大変、物質に恵まれて平和で豊かな生活を送っています。しかし、対岸の火事に関しては全く無関心。世界でどこで何が起きているか、どんな殺戮が行われているか、どんな内乱が起きているか、アフリカはどうだアジアの片隅がどうなっているかということに対して、本当に無関心。今日の自分が楽しく生きればいいというような感じでいる。それは非常に罪なことではないかなと思っております。地球の片隅で耐えられないような生活を送っていることに対して、もう少し関心、興味を持っていただけたら」とデヴィ夫人は声を大にした。

 デヴィ夫人といえば、バラエティー番組などで見かける華やかなイメージが強い。しかし、意外と知られていないのが“もう一つの顔”だ。過去には東日本大震災や熊本地震被災地への慰問、赤十字を通じての北朝鮮への米寄付、パキスタンのカシミール地方大地震被災地の訪問など、さまざまな慈善活動を行ってきた。

「デヴィ・スカルノというと、テレビを通しての私しか知らない方がほとんどだと思います。私は日本に戻りましてから、ずっと地球規模というと大げさでございますが、いろいろなことにできる限りのことをしてまいりました」

 ロヒンギャ難民に対しても、早くから寄付を申し出るなど、強い関心を寄せてきた。そして、今回、AAR(難民を助ける会)の協力で、ロヒンギャ難民が暮らす難民キャンプへの視察が実現した。

難民キャンプ視察で感じたことを訴えた
難民キャンプ視察で感じたことを訴えた

衝突から2年、90万人に膨れ上がった避難民 過酷なキャンプ生活

 そもそも、この問題の発端となったのは、2017年8月にミャンマー西部のラカイン州で発生したロヒンギャの武装勢力と、ミャンマー治安部隊の衝突だった。これを機に、ミャンマー国内で暮らしていたロヒンギャが無差別に虐殺されるようになり、大量の難民が発生。隣国バングラデシュには90万人を超える人々が押し寄せた。

 デヴィ夫人の目にまず飛び込んできたのは、もともとはアジアゾウが住んでいた森を開拓した丘陵地帯に建てられた無数の粗末な住居だった。竹と防水シートで作られ、電気もない。「皆さん土の上に寝ている」という惨状だ。長期化する避難生活で、祖国に帰る希望の光も見えない日々が続いていた。

「命からがら生まれ故郷から逃れてきてやっとバングラデシュの片隅に身を置くことができたにもかかわらず、明日自分たちがどういうふうになるのか分からない。自分の人生に目標を持てない」とデヴィ夫人は訴えた。

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