【どうする家康】杉野遥亮、時代劇に対する苦手意識が解消「考えすぎていた部分が柔らかく」

俳優・杉野遥亮が、榊原康政(小平太)を演じるNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)について取材に応じ、1年余りの撮影を終えた思いのほか、印象に残るエピソードなどを明かした。杉野は同作が大河ドラマ初出演。主人公・徳川家康を松本潤が演じている。まずは撮影を終えた心境から尋ねた。

榊原康政を演じる杉野遥亮【写真:(C)NHK】
榊原康政を演じる杉野遥亮【写真:(C)NHK】

マイペースだが文武に優れた武将・榊原康政(小平太)を熱演

 俳優・杉野遥亮が、榊原康政(小平太)を演じるNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時)について取材に応じ、1年余りの撮影を終えた思いのほか、印象に残るエピソードなどを明かした。杉野は同作が大河ドラマ初出演。主人公・徳川家康を松本潤が演じている。まずは撮影を終えた心境から尋ねた。

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「ほっとした気持ちが大きいです。他の仕事をしながらもずっと小平太のことが頭の片隅にありましたので、やり終えて軽くなったような気持ちです」

 一番、印象に残っているのはどんなことだろう。

「最終日かな、楽しかったんです。悩みながら撮影が進んできた感じでした。この役をどう表現しようかと結構考える1年間でしたが、最後におじいちゃんになって亡くなる1、2年前の段階を演じさせてもらった時、自由に楽しくお芝居ができたんです。ああ、僕ってこの仕事が好きなんだ、と思いました。それが印象に残っています」

 初期の登場シーンでは、榊原康政(小平太)は具足のパーツを寄せ集めて作った「ちぎれ具足」を着て話題になった。

「着るのに時間がかかるし、早くちゃんとした具足を着たいと思っていました(笑)。ただ、チャーミングだったし、史実にもあるし、小平太という人物を表現する上でヒントになり、ありがたい気持ちでした」

 徳川家臣団との思い出に残るエピソードも聞きたい。

「気付いたらみんないなくなっていたんです。小平太が館林に移動する設定のため2、3話登場しなかったこともあり、全然、みんなの最後に立ちあえませんでした。クランクアップを見たのは平岩親吉役の岡部大さんくらいです。気付いたら本多忠勝役の山田裕貴君と2人。あと、松重さんは、かわいいと言うと失礼かもしれませんが好きでした。鎧を着て疲れている時、横でぐたっとしている姿を見て素敵な先輩だなと思いました」

 松本潤の演じる家康をどう感じていたのか。

「松本さんが演じることで、何かを背負っている本当の家康公をリアルに見ることができている気がして、一緒にお芝居をしていてすごく楽しかったです。松本さんに家康が入ると自分も康政に入りやすい感覚があり、助けられました。家康という人の存在感、空気感を松本さんが背負ってきてくれたことが大きかった気がします」

 当初は時代劇に苦手意識があったというが、今はどうだろう。

「時代劇は人情だったり、人と人のつながりをすごく魅力的に描いたりすることが多く、いいなと思っていました。でも自分が演じるとなると、どうしても恐怖心があって……。所作が完璧ではない状態でセリフを言うと意識が散漫になったり。そういう意味で苦手意識があると言っていました。今回、終わってみたら何となく自分の中で理解できたり、考え過ぎていた部分が柔らかくなったりもして、ああ、楽しいなと思うようになりました。それは収穫かもしれません」

 最後に演じる榊原康政(小平太)の注目点を聞いた。

「小平太は最終的にはとても愛情深い人になっています。演じていて、すごくいい成長をみせることができたなと思っています」

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