もんたよしのりさん、72歳で死去 谷村新司さんに続く訃報に「みんな居なくなって淋しい」の声

ロックバンド・もんた&ブラザーズとして『ダンシング・オールナイト』(1980年)のヒットなどで知られるシンガー・ソングライターのもんたよしのりさん(本名・門田頼命=かどた・よしのり)が18日朝、大動脈解離のため亡くなっていた。72歳だった。22日、もんたさんの公式ブログで所属事務所が発表した。

もんたよしのりさんが18日朝に亡くなっていた(写真はイメージ)【写真:写真AC】
もんたよしのりさんが18日朝に亡くなっていた(写真はイメージ)【写真:写真AC】

9月26日には『うたコン』生出演、死因は大動脈解離

 ロックバンド・もんた&ブラザーズとして『ダンシング・オールナイト』(1980年)のヒットなどで知られるシンガー・ソングライターのもんたよしのりさん(本名・門田頼命=かどた・よしのり)が18日朝、大動脈解離のため亡くなっていた。72歳だった。22日、もんたさんの公式ブログで所属事務所が発表した。

「あまりにも突然のご報告となりますが、10月18日朝、もんたよしのりは大動脈解離で永眠いたしました。72年の生涯でした。本人の希望通り親族のみでの葬儀を執り行い、とても穏やかな顔で旅立ちました。あんなに元気でいつもパワフルだったもんたが、天国へ向かうなんて、今もまだ信じられない気持ちでいっぱいです。もんたと共に過ごした長い年月が、まるで走馬灯のように蘇ってきます。今はまだ気持ちが追いつかない状態ですので、少し先になるかと思いますが、お別れの会を開催する予定です。ファンの皆様、関係者の皆様、もんたの音楽や生き様を愛してくださった皆様、長い間応援していただき、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます」

 神戸市出身のもんたさんは、71年に上京。シングル『この足の鎖ひきちぎりたい』でソロ歌手としてデビューするも、鳴かず飛ばずの状態だった。80年にはもんた&ブラザーズとして再デビュー。独特なハスキーボイスで歌った『ダンシング・オールナイト』をリリースし、同曲は160万枚を売り上げる大ヒットとなった。同年にはNHK『紅白歌合戦』に初出場した。

 その後、同じ北島音楽事務所に所属していた大橋純子のデュエット曲『夏女ソニア』(83年)をヒット。同年には故西城秀樹さんの『ギャランドゥ』を作詞、作曲した。84年にはバンドを解散。日本テレビ系『THE夜もヒッパレ』で歌声を披露するなどした。2007年はバンドを再結成。ライブ活動もしていた。

 近年も精力的に活動。9月26日にはNHKの音楽番組『うたコン』に生出演した。衰えることのないハスキーボイスで『ダンシング・オールナイト』を歌い、演歌歌手の新浜レオンと『ギャランドゥ』を披露した。今月2日には、当日のことをブログで振り返り、「久々の生放送と言うことで少しは緊張するかと思いきやそうでもなく、ただ楽しませてもらった」。一方で、「ついこの間までどこへ行っても同世代の人が現場で頑張ってる姿があったけど定年になっていなくなったのか。。。だんだんと知り合いがいなくなって俺の『ダンシング』も当時聴いてたと言う人も少なくなってるなぁと感じる」などとつづっていた。

 突然の訃報でもんたさんを知る世代の衝撃は大きく、同ブログには「ショックで呆然としています」「悲しくて涙が止まりません」などの声が寄せられた。また、故谷村新司さん(享年74)に続く訃報で「みんな居なくなって淋しくなるばかり」のコメントも見られた。

 以下は、ブログに掲載された長女で元歌手・門田こむぎさんのコメント全文。

「いつも夕方になるとインターホンが鳴り「もんたさん 遊ぼう」と元気な声に誘われて、玄関のドアを開ければ、そこには目を輝かせた近所の子ども達の姿がありました。

 幼児から児童まで、多い時には30人近くの子どもを引き連れて歩く姿は、まさにガキ大将と言った感じでした。私も父によく遊んでもらいました。相手が子どもであろうと、遊びは全力で。そんな父のおかげで、擦り傷の絶えない幼少期だったけれど、大切なことを幾つも教えてもらいました。

 何事も臆することなく挑戦できているのも、父に遊びながら鍛えられたからだと思います。

 ワイルドながらも根は真面目だった父に、いつも言われていた言葉があります。“自由でいるには自分で責任が取れなければいけない“父自身もこれを信条に、自由に生きていたと思います。バックパック1つで、ふらっと電気も水道もない土地へ旅をし、戻ったかと思えば、その目に映った景色や出会った人々の助けになればと、チャリティーコンサートを開催していました。

 自分の心に正直である一方で、誰かの笑顔を願い行動に移してきた父を、心から尊敬しています。その純粋でまっすぐな生き方に学んだ全てが、私の宝ものですし、指針です。

『大好きなもんちゃんの娘に生まれたことを誇りに思います。』Komugi」

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