斉藤由貴、2年連続で音楽フェスに出演 アウェー感満載のステージに「これが私の持ち味です」
音楽フェス『ママホリ2023~Genking Live』が9日、東京・立川ステージガーデンで行われた。シンガー・ソングライター中村あゆみが、「コロナ禍で子育てが大変なママとママ・アーティストを応援しよう」をテーマにしたイベントで、今回で3年目を迎えた。今年は、『ライブで社会貢献』を掲げてシングルマザーの貧困問題に向き合った『ママホリ寄附金BOX』の募金活動を実施。中村が自ら募金箱を持って支援を訴え、集まった50万120円が全額、福祉団体の立川市ひとり親家庭福祉会『立川みらい』に届けられた。ステージでは、中村の活動に共感した斉藤由貴、相川七瀬、hitomi、土屋アンナ、ダイアモンド☆ユカイの5組が出演。2000人以上の観客を前に3時間超のステージを繰り広げた。
「ママホリ2023」豪華6組のアーティストが3時間超のステージを披露
音楽フェス『ママホリ2023~Genking Live』が9日、東京・立川ステージガーデンで行われた。シンガー・ソングライター中村あゆみが、「コロナ禍で子育てが大変なママとママ・アーティストを応援しよう」をテーマにしたイベントで、今回で3年目を迎えた。今年は、『ライブで社会貢献』を掲げてシングルマザーの貧困問題に向き合った『ママホリ寄附金BOX』の募金活動を実施。中村が自ら募金箱を持って支援を訴え、集まった50万120円が全額、福祉団体の立川市ひとり親家庭福祉会『立川みらい』に届けられた。ステージでは、中村の活動に共感した斉藤由貴、相川七瀬、hitomi、土屋アンナ、ダイアモンド☆ユカイの5組が出演。2000人以上の観客を前に3時間超のステージを繰り広げた。
トップバッターは中村が務めた。コロナ禍の影響で昨年まで観客には拍手のみの応援が求められたが、今回で声出し解禁。1曲目の『悲しみの詩』からコール・アンド・レスポンスが実現した。中村は、続けて6年ぶりにリリースした新曲『only love』を披露。ラストは総立ちになった観客の前で代表曲の『翼の折れたエンジェル』を歌い上げた。
2番目に登場したのはhitomi。真っ白なワンピースの衣装で登場し、30年前と変わらないスタイルと歌声でヒット曲『CANDY GIRL』『by myself』を披露した。「今日は始めからみなさんノリノリで、私たちのテンションも一気に上がりました。最後まで楽しんでください」とあいさつすると、「hitomi~」と声援を受けた。そして、『SAMURAI DRIVE』ではバックダンサーと踊り、最後は『LOVE 2000』を観客と合唱した。
hitomiがステージを降りると、ステージ中央にスポットライトが当たって斉藤が登場した。大きな拍手の中で1曲目の『卒業』を歌い、「みなさん、こんにちは」と落ち着いたトーンであいさつした。昨年は独特の間と自虐トークで会場を沸かせたが、今年も表情1つ変えずに言った。
「アウェー感満載でやってまいりました。せっかく(前に出た)中村あゆみさんとhitomiさんが温めてくれた場の空気をどんどん冷やしていますが、これが私の持ち味です」
会場は冷えるどころか、拍手と笑いでホッコリ。女性客が発した「かわいい!」には反応しつつも、少し間を置いて「そうですか」とクールに回答した。その返しがツボに入った観客は笑いが止まらなくなった。そんな中、斉藤はこれから歌う楽曲を丁寧に説明した。
「最初の曲は付き合っている彼氏に『別の彼氏がいたの。だけど、あなたと別れたくないの』と告白して、『ふざけるな!』と言いたくなるような最低な女の子の歌(『AXIA ~かなしいことり~』)です。2曲目は週に1度のお家デートを計画していたのに、直前でドタキャンされた女の子の歌(『土曜日のタマネギ』)です……。悲しいですね。3曲目は、何て言ったらいいのか、ひたすら何かを探し続ける歌(『夢の中へ』)です。どちらにしても休憩前の歌なので、まあ、少し早い休憩だと思って楽しんでいただけたら幸いです」
笑いと拍手は続いたが、イントロが終わるとアイドル時代と変わらぬ透明感ある歌声が会場を包み込んだ。
斉藤が歌い終えると、中村、ユカイ、hitomiがステージに登場。子育てについて話が及んだ。斉藤は「下の娘が今年大学生になったので、(子育てで)大変だったことが『スーッ』と抜けて、今はちょっと(母として)切ない最中です」。hitomiは「私はまさに今、『何でこんなに(子育てって)大変なの?』って感じです」と明かした。そして、スタイル維持の秘訣を聞かれると、「片足スクワットをやっているんです」と言った直後に実践。「47歳なので、ケガをしない程度にやっています」と照れ笑いした。
後半戦は、ユカイのステージからスタート。レッド・ウォーリアーズの代表曲『Casino Drive』『バラとワイン』、映画「トイ・ストーリー」の主題歌『君はともだち』を歌った。
「『ロックンロール最高だぜ!』と言いたいところですが、私生活ではPTA会長をやっています。次の曲は子どもたちの合唱曲に選ばれた曲を歌いたいと思います」
話のオチをつけた後、自身の作詞で親子の絆を歌った『ムクロジの木』(2014年6~9月、NHK『みんなのうた』で放送)を披露した。
その後、登場した中村に妻の別居について聞かれると、苦笑いで真相を明かした。
「本当は娘が(アーティスティックスイミングで)オリンピックを目指したいと言って、大阪に行くことになったので、妻が一緒に付いていったというのが大まかな理由なんです」
次に2年ぶりのママホリ出演となった土屋がデニムの衣装で登場。『Wonder Woman』『rose』『Voyagers』とパワフルな歌声を披露した。女性ファンからの「アンナ!」の声援に笑顔を返し、「どうも! 歌を生きがいとしている土屋でございます。でも、(バラエティー感が出ちゃって)しゃべるとダメなのよ(笑)」とあいさつ。ラストはベッド・ミドラーの『The Rose』を美声でカバーし、観客をひき込んだ。
トリは3回目出演の相川七瀬が務めた。「みなさん最後の力を思い切りぶつけてください。飛ばしていきますよ!」と呼びかけ、代表曲『LIKE A HARD RAIN』『Sweet Emotion』『BREAK OUT!』『夢見る少女じゃいられない』とロックナンバーを立て続けに歌った。観客も目いっぱいの声を上げながら、ペンライトを大きく振りながらその空間を楽しんだ。
アンコールの手拍子の中、ステージに中村、相川、hitomi、土屋が登場し、『BOMBER GIRL』を歌唱。最後はユカイと斉藤も加わり、ママホリのテーマソング『Beautiful World~いのちの輝き~』を初披露した。後方スクリーンに歌詞が表示され、観客と一緒にサビを大合唱。中村が「また、来年もみんなと会いたいです。ありがとうございました!」とあいさつし、3時間に及ぶイベントの幕が下りた。
イベント終了後、出演者のコメント
ユカイ「80年代をともに駆け抜けたあゆみちゃんと、40年後にお互いに子を持つ親となって共演できるなんて本当に信じられなかったです。ママホリを通じて、あゆみちゃんの行動力には圧倒されましたし、出演者のみなさんもリハーサルからママとアーティスト両方でパワフルな一面が見れました。やっぱりママの強さは魅力的ですね。僕は今月、地元・埼玉でレッド・ウォーリアーズのロックフェス『RED ROCKS』を開催します。斉藤和義くんや80年代を一緒にすごした仲間たちと一緒にやります。来年3月にはソロライブもあって、還暦もすぎたので1つ1つやり残しのないようやっていきたいですね」
中村「今回もキラキラしているアーティストのみなさんに恵まれて、すごくチームワーが良かったんです。6組の出演者の子どもたちの人数は合計すると18人ですよ! すごくないですか。楽屋や休憩スペースがキッズルームになっていましたから(笑)。今回、(1回目と2回目に出演した)NOKKOちゃんのアドバイスがきっかけで募金活動やコンサートに行けなかった人たちを招待したり、さまざまな人たちの応援ができました。次はもっとたくさんの人に愛を届けられるように4回目の開催を目指してまた頑張ります。私は休むことなく11月に大阪、名古屋、神奈川の3か所で新曲のリリースツアーをやります。クリスマスは毎年ジャズコンサートを開いていて、いつかユカイくんとスタンダードを歌うライブをやりたいんです。ユニット名は『キング・アンド・クイーン』で決定です(笑)」
hitomi「ママ家業は相変わらず大変ですけど、すごくリラックスしながら歌えました。今日も朝から子どもたちの上履きを洗って、会場に到着して、楽屋でメークをしている時にスイッチが入り、歌い終わったらママに戻って今日の買い物をネットで済ませる。そんな毎日なので、最近は気負わず何でもできるようになりました。今日は子どもが見にきたので、彼らにはちょっとした社会勉強かな(笑)。最近、Faniconというアプリを使ってファンクラブを復活させました。忙しいけれど、ファンクラブ限定ライブをやりたいんです」
土屋アンナ「あゆみさんは愛とかつながりをとても大事にする人なので、久しぶりにリハーサルであゆみさんの歌声を聴いて『やっぱり、カッコ良いな』って思いました。ママホリでは普段あまり歌わない曲をあゆみさんに選んでもらい、それがとっても刺激になっていて楽しいです。ママとしては子どもたちも少しずつ成長してきたので、どんなことが合うのかなって考えたり、子どもたちには『音楽を聴いて耳で覚える感覚を養ってほしい』と思って最近、YouTubeを禁止したんです。家では、美空ひばりさんの曲とか一緒に歌ったりしています」
相川七瀬「3回目の出場ですが、ママホリはいつも楽しみにしています。1回目が終わった後にあゆみさんがみんなに声をかけて一緒にご飯に行ったんです。そういうあゆみさんの気遣いもあって、出演者もリラックスしてステージに立てているのかなって思います。今回、あゆみさんから『音楽やエンタメで社会貢献がしたい』という話を聞いて、ママホリをきっかけに後輩世代にもそういう思いを引き継げたらいいなって思います。母親としては、小学生の子どももいて大変ですが、家と仕事の境界線をなくしてやっていきたいですね。11月8日に今年2枚目のアルバムを出しますし、ライブもあるのでまだまだ今年は歌います」
(※斉藤の感想や子育て話は後日、インタビュー記事で紹介します)