平岳大、米ハリウッドのスト決行で貯金切り崩し 俳優仲間には「家を失ったりする人もいた」
ハワイ在住で国際的に活躍する俳優の平岳大が、映画『グランツーリスモ』の公開を記念し半年ぶりに日本へ一時帰国した。米ハリウッドでは、過去43年で最大規模のストライキが今なお続いている。スト決行により作品への出演、宣伝などの活動も制約されるため平も被害を被ったことを25日、都内で行われた取材会で明かした。
2023年7月から数千人の俳優がストライキに参加
ハワイ在住で国際的に活躍する俳優の平岳大が、映画『グランツーリスモ』の公開を記念し半年ぶりに日本へ一時帰国した。米ハリウッドでは、過去43年で最大規模のストライキが今なお続いている。スト決行により作品への出演、宣伝などの活動も制約されるため平も被害を被ったことを25日、都内で行われた取材会で明かした。
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米ハリウッドでは、5月から1万1000人以上の脚本家が加盟する全米脚本家組合がストライキを決行。2か月後の7月には、動画配信大手や制作会社などに利益の公正な分配と労働条件の改善などを求め、数千人の俳優がストライキに参加した。俳優と脚本家のストが同時に行われるのは、1960年以来63年ぶり。その後、9月25日に全米脚本家組合と制作会社側で146日間続けていたストライキ交渉の結果、暫定的な合意に至り、収束の兆しを見せている。
平は「僕も初めての経験。明日からストっていう時に、ロンドンで作品を撮っていたんです。『ストになるかな』『ならないかな』『そんな馬鹿なことはしないだろう』ってみんな言っていた。どうなるかな……と思っていたらスト決行で(翌日には)『すぐ帰ってください』となりました」と回想。撮影が即中止となる出来事が起こった。
影響はそれだけにとどまらず、「僕自身、次の作品も決まっていた最中で、このストで全部無くなりました。でも、ここで頑張って権利を勝ち取らないと日本の俳優は(利益を)もらえないとなると、嫌だなと。本当、踏ん張るしかないなと思いました」と複雑な思いを吐露した。
ストライキ参加の組合員は労働をしていないため、原則としてストライキ期間中の賃金を請求することができない。平も貯金を切り崩しながら生活を送った。「俳優業だけで食べていけていた中堅どころはバイトをしていなかったから、食べていけず家を失ったりする人もいた」と深刻な状況が起きている様を伝えた。
この日、脚本家の長期にわたるストライキもようやく下火。「脚本家と俳優は似たような交渉をしているので、すんなり(収束して)いくんじゃないかな」と今後の展開を予想していた。