国内最高峰レースで“痛車”が疾走 初音ミク、エヴァ…異彩を放つレーシングカーたち

車体に大きく描かれたアニメやゲームのキャラクター。“痛車”(いたしゃ)と呼ばれる派手な外観の車で、一度は見かけたことがある人も多いのではないだろうか。痛車には、アニメやゲームに登場する美少女が描かれるケースが多く、その語源は周囲から見て「痛々しい」と思われる点と、イタリア車のことを「イタ車」と呼んでいた語感を合わせて、「痛車」と呼ばれるようになったと言われている。そんな痛車は、一部のアニメファンの趣味を飛び越え、国内最高峰のレースイベントにも登場しているのだ。

スーパーGTで異彩を放つ“痛車”たち【写真:Getty Images】
スーパーGTで異彩を放つ“痛車”たち【写真:Getty Images】

時速280キロで走る痛車の正体とは!?

 車体に大きく描かれたアニメやゲームのキャラクター。“痛車”(いたしゃ)と呼ばれる派手な外観の車で、一度は見かけたことがある人も多いのではないだろうか。痛車には、アニメやゲームに登場する美少女が描かれるケースが多く、その語源は周囲から見て「痛々しい」と思われる点と、イタリア車のことを「イタ車」と呼んでいた語感を合わせて、「痛車」と呼ばれるようになったと言われている。そんな痛車は、一部のアニメファンの趣味を飛び越え、国内最高峰のレースイベントにも登場しているのだ。

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 痛車が登場した「スーパーGT」は、国内最高峰のレースイベントだ。レースでは元々高性能な車をレース専用に改造したレーシングカーが40台以上登場し、毎回激しいレースバトルでファンを魅了する。マシンの種類やデザインもバラエティー豊かで、人気の高い国内レースイベントの1つだ。そこに登場したレーシング痛車は、数あるスーパーGTのマシンのなかでも、特に異彩を放っていた。

 スーパーGTに登場する痛車のなかで最も有名なのが、「グッドスマイルレーシング」の初音ミク痛車だ。2008年に初めて初音ミクの痛車がレースに登場すると、多くの初音ミクファンがサーキットに訪れた。これまでに同チームは、BMWとメルセデス・ベンツのマシンを使用してきたが、車体に描かれるキャラクターは初音ミクで一貫している。ドライバーも実力者を揃え、過去に3度の年間タイトルを獲得。初音ミクのレーシングチームは、人気・実力ともにトップチームとして広く認識されるようになった。

 初音ミクのレーシングカーが登場して以降、痛車のレーシングカーが続々と登場している。痛車は、今となってはスーパーGTの華ともよばれる存在だ。毎年凝ったデザインのラッピングを披露し、『侵略!イカ娘』『エヴァンゲリオン』『ラブライブ!』などの人気タイトル仕様の痛車も登場している。

 また、ファンを沸かせるのはマシンだけではない。スーパーGTでは、各チームに所属するレースクイーンがサーキットを盛り上げる。痛車を扱うレーシングチームにおいては、レースクイーンがアニメキャラのコスプレを披露し、それを撮影しようと大勢のファンが集まる。その光景は、さながらコミケのコスプレ会場のような雰囲気だ。

 スーパーGTに登場する痛車は、ただの痛車ではない。国内最高峰レースに参戦し、結果を残しているさまはたびたび報道されている。実際にサーキットでの走行シーンを見れば、その速さと迫力に驚くだろう。痛車がきっかけでレースにハマったファンも多いため、アニメファンなら一度レースを観戦してみてはいかがだろうか。

次のページへ (2/2) 【写真】サーキットを疾走する初音ミクの“痛車”
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