父は大関清国の林家木りん、真打ち昇進披露宴で「大谷選手と同じ193cm。年俸は全く違います」のオチ
今月21日に林家希林として真打ちに昇進する落語家・林家木りん(34)の「林家希林真打ち昇進披露宴」が2日、東京・両国国技館で行われた。菅義偉前首相や三遊亭小遊三、三遊亭好楽ら、日本テレビ系『笑点』メンバーら出席者は約330人。来年3月に同番組を卒業すると発表した師匠で、85歳の林家木久扇も元気な姿を見せた。
師匠は『笑点』卒業宣言の林家木久扇「半分心配で半分期待」
今月21日に林家希林として真打ちに昇進する落語家・林家木りん(34)の「林家希林真打ち昇進披露宴」が2日、東京・両国国技館で行われた。菅義偉前首相や三遊亭小遊三、三遊亭好楽ら、日本テレビ系『笑点』メンバーら出席者は約330人。来年3月に同番組を卒業すると発表した師匠で、85歳の林家木久扇も元気な姿を見せた。(取材・文=渡邉寧久)
東京の落語家の真打ち昇進パーティーは、都心のホテルなどで行われるのが常。両国国技館の地下宴会場を会場に選んだ理由は、木りんの父・佐藤忠雄氏が元大関清国(7代目伊勢ケ浜親方)で、弟子の力士たち、大相撲関係者に囲まれて育ったからだった。
佐藤氏は秋田出身。同じ出身地という縁で、菅前首相が主賓のあいさつに立った。「(噺のプロの)落語家のみなさんがいるので、国技館で何回も賜杯を授与しましたが、それ以上に緊張しています」と笑いでつかみ、「木りんさんは、デジタルにも強いんです。落語界の木戸銭(=入場料)にPayPay払いを導入したのが木りんさんです」と紹介。首相在任中にデジタル庁を作った立場から持ち上げた。さらに、「YouTubeも早くから活用している木りんさんは動物園に行って、キリンの前で落語をやる新しいタイプの噺家です」と絶賛。一方で、「しかしこのYouTube、残念なことがありまして、登録者数が、数は言いませんが二桁か三桁少ない。ちなみに私はここに来る途中で会員になりました。ご出席のみなさんに登録していいただきたいと、私から申し上げたいと思います」と見事なオチを付け、あいさつを締めくくった。
師匠の木久扇は、木りんの入門の経緯も交えたエピソードで笑いを取った。
「木りん君は8番目のお弟子さんでして、入門する時、落語に対する純粋な気持ちはなく、お友だちだったお父さんに『預かってくれ』と(言われた)。なぜ、土俵から高座に移らなきゃいけないのか、半分冗談だと思った。すぐ辞めるんだと思った。いつ辞めるんだと思ったら、ずっといる。(一食に)ご飯7杯に生卵5個、しゃけの切り身が3切れ! (食費がかかると)かみさんが震えあがっちゃって、『来ないでもらうことはできないの』(と言われた)」
そんな“大器”の真打ち昇進については、「うれしいんですけど」と言いつつ、「あ然としておりまして、『これからどういう風になるんだろう』と、半分心配で半分期待しております」と思いを表現した。
その後、司会者に「生まれた時の体重が4900グラム、帝王切開でした。小学校6年で168センチ、中学3年で182センチ」と紹介されて、木りんが登壇。「大谷翔平選手とは年俸がまったく違いますが、193センチ、105キロでまったく同じ」とアピールしつつ、「真打ちはゴールではありません。これからいいスタートをしたいと思います。よろしくお願いいたします」と笑顔であいさつした。
余興では、『笑点』メンバーの林家たい平が飛び入りし、『青雲の歌』をアカペラで披露。歌手のサンプラザ中野くんは『Runner』と『旅人よ~The Longest Journey』を歌い上げた。さらに4人組パフォーマンスグループ・電撃ネットワークは尻で割り箸を折るなどし、祝いの場を盛り上げた。