甲子園V慶応OBのTBS井上貴博アナ、選手批判に号泣反論「そこだけは許せない」「バカな僕を責めて」

TBS井上貴博アナウンサー(39)が26日、パーソナリティーを務める同局ラジオ『井上貴博 土曜日の「あ」』(土曜午後1時)に生出演し、母校・慶応(神奈川)が107年ぶり2回目の優勝を飾った全国高校野球選手権(兵庫・甲子園)について振り返った。そして、一部で起きた慶応への大応援への批判が、選手にまで及んでいることに怒り、号泣した。

TBSの井上貴博アナ【写真:山口比佐夫】
TBSの井上貴博アナ【写真:山口比佐夫】

冠番組のラジオ生放送で涙止まらず

 TBS井上貴博アナウンサー(39)が26日、パーソナリティーを務める同局ラジオ『井上貴博 土曜日の「あ」』(土曜午後1時)に生出演し、母校・慶応(神奈川)が107年ぶり2回目の優勝を飾った全国高校野球選手権(兵庫・甲子園)について振り返った。そして、一部で起きた慶応への大応援への批判が、選手にまで及んでいることに怒り、号泣した。

 井上アナは当日、甲子園三塁側のアルプス席で応援していたという。試合前練習で選手の姿を見たときから思いがあふれ、「涙が出ました」と振り返った。その上で、慶応への大応援に言及。得点が入るたびに、肩を組んで応援歌の『若き血』を大合唱する伝統のスタイルだが、慶応ファンは外野席も陣取り、仙台育英の攻撃時にもストライクやアウトの度に歓声や拍手を上げていた。これがネット上で「仙台育英の選手がかわいそう」「すごい圧だった」と話題になり、一部で選手まで批判の対象になったことが、井上アナには許せなかった。

「一つ思うのは、選手にその矛先を向けるのは違うと思うんだよね……。これはつらかったですね」

 そう言うと、声を詰まらせた。その後は号泣。涙声のまま続けた。

「そこは3700校、全選手が夏に懸けてきた思いっていうのは変わらないと思うんですよね。『そりゃ、慶応だから』とか、選手を批判する権利はないと思うんだよね。そこだけは許せないんだよね。微妙な判定がありました。微妙な判定っていうのも常にあるんですよね。別にどの大会でも。例えば、神奈川県大会の決勝、横浜と慶応。他の試合にもありました。甲子園でも準決勝の仙台育英と神村学園、この試合でもありました。確かに、その一つのプレーで大きく流れは変わりました。判定に関して皆さん思うところがあると思いますし、それは当然です。僕もいろいろ思いました。でもさ、選手を責めるのは……違うと思うんですよね。それは、横浜高校にも神村学園にも失礼だよね。彼らは全力のプレーをした。ただそれだけですよね」

 決勝で仙台育英の選手が外野フライを落球したことにも言及。それが、「大応援団の声で選手の声がかき消された」とする批判には、仙台育英へのリスペクトを込めて猛反論した。

「仙台育英なめんなよ! 仙台育英がどんな高いレベルで練習してきてるか……。大事な大会で声聞こえないなんて当たり前なんですよね。でも、それをこうやって彼らは練習してきてて、仙台育英に失礼だよね」

 そして、再び「選手を責めるのはやめてくれ」と繰り返した。

「いや、外部のバカなOBの僕を責めてよ……! 選手責めるのは違うんじゃないか? どの学校でも関係ないと思うんですよね。慶応だろうが、仙台育英だろうが。選手は本当に尊くて、全て懸けてプレーやってる。別に野球だからじゃないですよ。他の学生スポーツ全部です。だから、選手を責めるのはやめてくれ」

 ここで少し冷静になり、「私は誰に向けてぶちまけているのですか。マスゴミは本当にダメだし、アナウンサーは出しゃばり過ぎてて、私もダメだし、我々を責めていただきたいです」とコメント。「甘えてひと言、言わせていただきたい。アナウンサーとしてあるまじき行為で、恥ずかしいですけど」と前置きすると、また涙声になった。

「慶応高校 おめでとう やったね。38年間生きて来て、間違いなく一番うれしい日だった。選手のみなさん、関係者のみなさん、ゴメンなさい。聴いてくださって、ありがとうございました」

 井上アナは慶応幼稚舎(小学校)、慶応普通部(中学校)、慶応高、慶大経済学部を歩んだ生粋の慶応ボーイ。慶大在学中に務めた慶応高学生コーチ時代には、2005年センバツ大会に出場している。慶応が甲子園優勝を決めた当日、TBSを通じて、同校OBとして報道各社にコメント。冒頭から「アナウンサー失格です。公私混同で、公平性を欠いています」と反省したことでも、話題になっていた。

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