俳優の中村雅俊が23日、都内で行われたアシェット・コレクションズ・ジャパン（株）『俺たちの旅』「昭和 傑作テレビドラマDVD コレクション」創刊記念記者発表会に出席した。当日は同作で共演した俳優の田中健と岡田奈々も登壇。また、ニッポン放送で特別番組『中村雅俊のオールナイトニッポンGOLD』が放送されることも発表された。

　3人が一同に会すのは久しぶりだという。中村は「不思議な感覚に陥るんですけど、ここには会っているんですが、これぞ『俺たちの旅』だなと思いますね」と感慨深げ。田中は「ずっと一緒にいたのである意味で家族だよね。朝まで飲んでそのまま現場に行くことも多かったですね」と振り返り、中村も「特に2人で遅くまで飲んで、よく遅刻しましたね」とうなづいた。岡田は「その（当時の）イメージが残ってますので、いつお会いしても照れくさいような、本当にステキなお兄さんですよね」と2人を評していた。

　同作のオープニング映像では、噴水に入るシーンが印象的。中村は、「今だから言えるんですけど、撮影許可を取っていなくて。新宿のコマ劇場の前に噴水があったんです。監督がキューを出したら『突然あそこに飛び込め』っていうんです。噴水の中のヘドロがすごいんですよ。中に踏み込んだ途端にものすごいズボッと入って、そのまま浸水しちゃって。俺の中では思い出深いんです」とエピソードを語った。

　また、中村は「本当にここにいる自分が不思議な気持ちです。48年前のドラマに、こうして明かりを照らしてくれて、また皆さんに見てもらう機会をいただいたのは本当にうれしくてしょうがないです。このドラマは自分で自慢したいくらいステキな作品。友情だったり、人を愛することとか、どう生きるかとか、不変のテーマを描いている。例え50年前の作品であろうと今に通じると思います。生きるということはせつないよねというのが（脚本家の）鎌田（敏夫）さんが言いたいテーマだったそうです。そういうせつなさを感じていただきたいなと思います」と同作をアピールしていた。

『俺たちの旅』は1975年から1976年にかけて日本テレビ系列で放送された青春ドラマ。大学生カースケ（中村）、その同級生のオメダ（田中）と、同郷の先輩で早大OB・グズ六（秋野太作）が中心に織りなす友情と青春群像を描いた。

『中村雅俊のオールナイトニッポンGOLD』は9月8日午後10時から全国18局ネットで放送。田中をゲストに『俺たちの旅』撮影秘話などが語られるという。