【医療の現場から】開業医にコロナの疑問を直撃!(前編) 長期微熱が続き不安だが…?

新型コロナウイルス感染拡大にともない、さまざまな不安や疑問の声がわき起こっている。ENCOUNT編集部にも読者からのそうした不安や疑問の声が届いている。そこで、救急医学、内科、外科と幅広い分野の現場を経験してきた「やたがいクリニック」谷田貝茂雄先生に読者からの声をぶつけてみた。谷田貝先生は現在、実際に新型コロナウイルスが疑われる患者の診療に当たっている。

「生涯を市井の医師でありたい」という谷田貝茂雄医師
「生涯を市井の医師でありたい」という谷田貝茂雄医師

診療を拒否する医師がいるって本当!?

 新型コロナウイルス感染拡大にともない、さまざまな不安や疑問の声がわき起こっている。ENCOUNT編集部にも読者からのそうした不安や疑問の声が届いている。そこで、救急医学、内科、外科と幅広い分野の現場を経験してきた「やたがいクリニック」谷田貝茂雄先生に読者からの声をぶつけてみた。谷田貝先生は現在、実際に新型コロナウイルスが疑われる患者の診療に当たっている。

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Q1:新型コロナウイルスに恐らく罹患している者です。微熱や倦怠感、嗅覚異常、筋肉痛、めまい、動悸、脈が飛ぶなど、さまざまな病態が次々と現れて、長い辛い闘いをしています。私のような長期微熱組は実はたくさんいて、ツイッターで情報交換をしています。いつ自分が急死するか不安で職場復帰できず、ただただ家にいて一人で闘っている方がたくさんいることを知っていただきたいです。

A1:まず、現在、医療現場は一時期ほどの混乱はありません。きちんと医師の診察を受けてください。厚生労働省や地域の医師会のHPにあるとおり、まずは“かかりつけ医”を受診。可能なら過去に自分を診てくれた、総合的な診断能力をもつ“かかりつけ医”を受診することが大切です。

 医師が診療を拒否して診てくれない、という声を聞きますが、それは誤解があると思います。厚生労働省や東京都医師会はHPでは「国民の皆さまへ」「都民のみなさまへ」と題して明確なメッセージ「心配な点があれば、まず“かかりつけ医”に電話で相談」と書かれてあります。発熱している患者さんとそうでない患者さんを分け、違う部屋でお待ちいただいたり、時間を変えて診察をしたりするために電話をしてから来ていただくわけです。
その他、症状が軽い場合、発症前の2週間に流行地域へ渡航した方の場合など「コロナかな?」と思ったときにどう行動すれば良いかも書かれてあります。そのときどきのフェーズによって変わりますが、現在も症状に苦しんでいるのなら、ただちに“かかりつけ医”に電話をして医療機関を受診してください。“かかりつけ医”は熱がある方とない方が一緒にならないように受診していただく方法をお伝えします。

“かかりつけ医”がない場合は、自宅から歩いていけるくらいの範囲にある内科の医療機関に電話をして、どうすれば良いか聞いてください。必ずどうすれば良いか教えてくれます。自宅から歩いていける医療機関を選ぶのは通いやすいからです。通いやすい医療機関の医師とはコミュニケーションをとりやすく、“かかりつけ医”として今後も信頼関係を築きやすいです。“かかりつけ医”は患者さんの仕事や家族、好みをじゅうぶんに理解して治療してくれます。

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