YA-MAN、「お金配り」ではなく試合無料招待する理由「5000円あげて出来ることってその場限り」

立ち技格闘技イベント「ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round」(26日、東京・大田区総合体育館)で開催される初代RISEオープンフィンガーグローブマッチ65キロ王座決定戦に出場するYA-MANが7日、所属ジムのTARGET SHIBUYAで公開練習を行った。試合後、報道陣のインタビューに応じた。

YA-MAN【写真:ENCOUNT編集部】
YA-MAN【写真:ENCOUNT編集部】

成長を実感、きっかけは白鳥大珠戦での敗戦

 立ち技格闘技イベント「ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round」(26日、東京・大田区総合体育館)で開催される初代RISEオープンフィンガーグローブマッチ65キロ王座決定戦に出場するYA-MANが7日、所属ジムのTARGET SHIBUYAで公開練習を行った。試合後、報道陣のインタビューに応じた。

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 MMAで使用される指の開いた薄いグローブ「オープンフィンガーグローブ(OFG)」マッチでRISEを盛り上げてきた両者がベルトを懸けて激突する。YA-MANは今年からMMAにも挑戦。体に起きた変化を実感していた。

「MMAを始めて体の使い方が分かるようになってきてパワーもステップインのスピードも上がりましたね」

 成長を誓うきっかけとなったのは昨年10月の白鳥大珠戦。「格闘技人生で1番練習した」と思っていたが結果は判定負け。距離を生かす白鳥の蹴りに苦しめられ、試合後には緊急搬送されるほどのケガを負っていた。

 遠い距離が苦手だったというが、MMAの練習をスタートさせたことによって一皮むけたとうなずく。

「戦う距離が変わりました。MMAとボクシング、キックボクシングの3つは全て距離が違うんです。1歩入れば当たる距離(間合い)よりもその半歩先で勝負できるようになりました。相手の攻撃をもらわずにキックボクシングできる。MMAの方が意識をすることが多くて、頭のなかの思考回路も増えました。そういう意味でいろんなスキルがプラスされています」

 2年前にボクシングの練習を取り入れ、そこから連勝街道を突っ走った。キックボクシングだけの練習で伸びしろが少ないと考え、他の競技から“格闘技”の技術を取り入れている。吉田松陰好きのYA-MANがキックボクシングの歴史を語り出し、いつも以上に熱が入る。

「キックボクシングは日本発祥でまだ歴史が浅く確立されていないと思うんです。自分が始めたときはジャブの打ち方も知らなかった。戦略を考えて戦っている人は自分が聞いたことあるなかで(那須川)天心と志朗選手くらい。格闘技の歴史が長いところから学んでいってキックボクシングに生かす。これは絶対どの選手(若手を除いた)にも当てはまると思います」

 技術論を熱弁したが、試合で「魅せる」はずっと変わっていない。打って打たれて、立ち上がってというシーソーゲームの試合展開でゾンビのように何度も立ち上がってくるYA-MAN。自分の試合面白いところは「もしかしたら負けるんじゃないか」と思わせるところだと笑顔になる。

 今大会でも児童養護施設の子どもやシングルマザーを招待する。この活動がYA-MANの原動力。この活動があるから格闘技を続けているとまで言い切った。

「直接お金をあげれば」。そんな声もYA-MANに届いていたという。「お金では得られない、心に響く何か」のためにやっていると熱情を込め訴えた。

「5000円あげて出来ることってその場限りのことじゃないですか。おいしいご飯を食べに行くとか、それも大事だとは思うんですけど、それよりもその子たちが頑張ろうって思えることを届けられたら、その先『じゃあ頑張ろう』って思えて、仮に勉強頑張って、仕事頑張って、社長になって、年収何億とかせいだら、それって5000円が何億以上の価値になるじゃないですか」

 決戦は8月26日。この日は格闘技エンターテインメント「BreakingDown9」の開催も控えているが「本物がOFGを付けて本当の殴り合いをしたらどういう試合になるかっていう違いを見てもらいたい。ぜひ見て下さい」とニヤリと笑った。

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