「胸糞展開」「怖すぎる」 ショッキングな残酷描写でトラウマ与えた懐かしのゲームたち

1990年代後半は『ドラゴンクエストVI』や『ファイナルファンタジーVII』などの話題作が登場し、ゲーム業界が非常に盛り上がっていた時期と言える。数々の名作ゲームが生まれたが、ストーリーに潜む残酷描写からトラウマを持ってしまった子どもも少なくない。中でもショッキングな残酷描写が潜む名作ゲームを3本紹介しよう。

『クロノ・トリガー』
『クロノ・トリガー』

ゲームで描かれる未来世界での残酷な日常が話題に

 1990年代後半は『ドラゴンクエストVI』や『ファイナルファンタジーVII』などの話題作が登場し、ゲーム業界が非常に盛り上がっていた時期と言える。数々の名作ゲームが生まれたが、ストーリーに潜む残酷描写からトラウマを持ってしまった子どもも少なくない。中でもショッキングな残酷描写が潜む名作ゲームを3本紹介しよう。

○『ゼノギアス』

 98年にスクウェアから発売されたプレイステーション用RPG『ゼノギアス』は、名作ゲームとしての評価の裏で、残酷な世界観が話題になった。『ゼノギアス』の世界では、上級市民が下級市民を支配するカースト制度のような構造が見られる。所々で下級市民が虐げられている様子が描かれているが、もっとも残酷な描写が「ソイレントシステム」だろう。

 ソイレントシステムとは巨大な帝国が先進技術によって食料生産を自動的に行う施設の名称で、ここでは日々缶詰食料が生産されている。しかし、缶詰の材料は、帝国の外で捕えられ実験材料にされた人や、帝国カースト下位に位置する市民だった。何も知らずに缶詰を食べた主人公やヒロインが、直後に人肉缶詰であることを知らされる展開はトラウマ必至だ。ネットでは「怖すぎる」「胸糞展開すぎる」と今でも広く紹介されている。

○『クロノ・トリガー』

『クロノ・トリガー』は、95年にスクウェアから発売されたスーパーファミコン用RPG。『ドラゴンクエスト』の堀井雄二氏と鳥山明氏が『ファイナルファンタジー』開発スタッフと作り上げた、スーパーファミコン後期の名作ゲームだ。現代、未来、過去など、さまざまな時代を冒険するストーリーで、中でも未来世界での残酷描写が話題になった。未来では機械が世界を支配しており、人間は機械に迫害されながらひっそりと隠れて暮らしていた。

 もしも人間が機械に見つかってしまうと、捕まえられて人間処理工場で処理されてしまうのだ。この工場に立ち寄ると、袋に詰め込まれた人間がベルトコンベアで処理室に運ばれる光景が目に入る。人間が処理室に入った後に聞こえてくる断末魔の叫びの音声、その後に処理室から人間の代わりに出てくる光の粒から、人間が自動的に殺処理されていることが分かるのだ。人間処理工場の様子は『ゼノギアス』と同様に、トラウマになったゲームの代表作として今でもネットで語り継がれている。

○『第4次スーパーロボット大戦』

『クロノ・トリガー』と同じ95年にバンプレストから発売されたスーパーファミコン用シミュレーションRPG『第4次スーパーロボット大戦』にも、残酷描写が隠されている。シナリオ「人間爆弾の恐怖」では『無敵超人ザンボット3』の敵キャラであるキラー・ザ・ブッチャーが誘拐した子どもを爆弾に改造し、街中で爆発させるのだ。

 直前まで無邪気に振る舞っていた子どもを爆発させる様子が、スパロボならではの会話劇で淡々と描かれ、ストーリーをしっかり読んでいる人ほどショックを受ける現象が起きた。ちなみに人間爆弾シナリオの原作となる『無敵超人ザンボット3』のアニメでは同様のシーン以外に、主人公家族の迫害や戦死が繰り広げられ、スパロボ以上に残酷な仕上がりである。

 紹介したゲームを振り返ると、名作と呼ばれるような人気ゲームであっても、なかには残酷描写が含まれ、多くの人に衝撃を与えていた作品もあったことが分かる。昔のゲームを改めてプレイし、シナリオを読み込んでみると、まだまだ新たな発見があるかもしれない。

次のページへ (2/2) 【写真】『クロノ・トリガー』のカセット、実際の写真
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