SUGIZO、避難生活続くウクライナ民に音楽で癒やしを 続く軍事侵攻に「驚がく」 1日も早い平穏を願う

ロックバンドLUNA SEA、X JAPAN、THE LAST ROCKSTARSなどのギタリスト、バイオリニストとして活躍するSUGIZOが7月12日、東京・青山にある国連大学内で行われたシンポジウム「ウクライナ避難民の日本での未来を考える」に登壇。ウクライナの国民的アーティスト、KAZKAと行ったパネルディスカッションでは「ライブで訪れたことがあるウクライナで紛争が起きていることに驚愕(きょうがく)しています。何かあったら暴力で相手をコントロールするという考え方から僕らは一刻も早く卒業しなくてはならない」と訴えた。

東京・青山で行われたシンポジウム(写真右から)KAZKAメンバー、(中央に)SUGIZO【写真:ENCOUNT編集部】
東京・青山で行われたシンポジウム(写真右から)KAZKAメンバー、(中央に)SUGIZO【写真:ENCOUNT編集部】

国民的アーティストと楽曲制作 平和と愛を訴えた

 ロックバンドLUNA SEA、X JAPAN、THE LAST ROCKSTARSなどのギタリスト、バイオリニストとして活躍するSUGIZOが7月12日、東京・青山にある国連大学内で行われたシンポジウム「ウクライナ避難民の日本での未来を考える」に登壇。ウクライナの国民的アーティスト、KAZKAと行ったパネルディスカッションでは「ライブで訪れたことがあるウクライナで紛争が起きていることに驚愕(きょうがく)しています。何かあったら暴力で相手をコントロールするという考え方から僕らは一刻も早く卒業しなくてはならない」と訴えた。

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 中東の難民キャンプを訪問するなど10年以上、難民を支援してきたSUGIZOは、昨年2月24日に始まったロシアによるウクライナへの侵攻を見て、できることはないかと模索。「音楽や芸術、スポーツなどは命の危機があるときには、必要がないものとされてしまうけれど、そこから逃れてきたときに心を癒やすために必要なものだと思います。難民キャンプで演奏をしたときも、最初は不謹慎ではないかと思ったけれど、(音に体をゆだねる人を見て)真逆だと感じました」と語り、自らのソロライブはもちろん、バンドのライブにウクライナ避難民を招くなどし交流している。会場では単身で避難生活を送る中で、SUGIZOやその音楽と出会ったことで、夢を持つことができたと感謝するウクライナの青年から記念パネルが贈られた。

 東京や沖縄などで暮らすウクライナ避難民に祖国の音楽を届けるために来日したKAZKAとは、共作曲『ONLY LOVE,PEACE&LOVE』を制作。10日に都内で行ったSUGIZOのライブで世界初披露し、軍事侵攻開始から500日を超えたウクライナに平穏な日々が戻るように祈っていた。

 ステージでSUGIZOは「ミュージシャンが政治的な発言をすることについて、『音楽だけやっていろ』と罵詈(ばり)雑言をくらったりもします。でも僕はそれはナンセンスだと思う。音楽や芸術こと社会に声を出していくことが大切。ベトナム戦争のときはたくさんのミュージシャンが声を挙げましたし、フランス革命のときには、社会に翻弄(ほんろう)されながらもベートーベンなどが音楽を作り続けていました。音楽は世の中に密接に関係しているもの。これからもこの考えを曲げるつもりはありませんし、世界的に必要だと思うことを表現していきたい」と力を込めた。

 シンポジウムは日本で唯一の心理カウンセラーの業界団体「一般社団法人全国心理業連合会」(渋谷)が主催。同会はウクライナ避難民の心の居場所づくりを目的に2022年5月に「ウクライナ心のケア交流センター」を渋谷に開設し、日本語教育や就業支援のほか、暮らしている地域民と交流するイベントを開催するなどサポートを続けている。

次のページへ (2/2) 【写真】パネルをプレゼントしたウクライナの青年たち
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