元BiSHのメンバー、アイナ・ジ・エンドが11日、都内で行われた岩井俊二監督の最新映画『キリエのうた』（10月13日公開）の完成報告イベントに出席。本作が映画初主演となったアイナは「初めての経験で右も左も分からない中、岩井さん筆頭にみなさんに助けてもらってやり切ることができた」と感謝を伝えた。

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『スワロウテイル』（1996）、『リリイ・シュシュのすべて』（2001）などの岩井監督が手がける最新作は、石巻、大阪、帯広、東京を舞台に、出会いと別れと繰り返す男女4人の13年におよぶ壮大な愛の物語。アイナは歌うことでしか“声”を出せない路上ミュージシャン・キリエを演じた。

　楽器を持たないパンクバンド・BiSHのメンバーとして約8年間活動。6月29日にバンドが解散してから、この日が初の公の場となったアイナ。共演したSixTONESの松村北斗、広瀬すず、黒木華らとステージに立つと、「そうそうたるみなさん目の前にすると覇気すごくて……。階段のすみっこで呼吸を整えないと出てこられないくらい緊張した」とドキドキの表情だった。

　映画初主演について「音楽が大好きでロックンロール一辺倒な人だったんですけど、そんな私を岩井さんが見つけてくれて、拾ってくださって、夢みたい」と感無量。「右も左も分からない」撮影現場だったが、「広瀬すずちゃんと松村北斗さんがずっといつも近くにいてくれた。お芝居をリードしてもらって、なんとかやり遂げられた。本当にすてきな経験をさせていただきました」と語った。

　アイナは主演のほか、自身が歌う劇中歌を6曲制作しており、「悲しいことも、うれしいことも、生きているから味わえる。命を燃やしていけるような歌を、精一杯真心込めて作ったので、届いてくれたらうれしい」と呼びかけた。

　本作の音楽制作は小林武史氏が担当することが発表された。イベントでは小林氏が手がけた主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」を、アイナがアコースティックバージョンで生歌唱した。

　イベントにはそのほか、追加キャストとして発表されたお笑いコンビ・霜降り明星の粗品、大塚愛、江口洋介、吉瀬美智子、奥菜恵、浅田美代子、北村有起哉も参加した。