岩井俊二監督の最新映画『キリエのうた』（10月13日公開）の完成報告イベントが11日、都内で行われ、主演を務めるアイナ・ジ・エンドをはじめ、SixTONESの松村北斗、黒木華、広瀬すずらが出席した。

『スワロウテイル』（1996）、『リリイ・シュシュのすべて』（2001）などの岩井監督が手がける最新作は、石巻、大阪、帯広、東京を舞台に、出会いと別れと繰り返す男女4人の13年におよぶ壮大な愛の物語。

　姿を消した婚約者を探し続ける夏彦を演じた松村は、「初めて映画は面白いものかもしれないと思ったのが『リップヴァンウィンクルの花嫁』だった。そこから岩井さんの映画ばかり見ていた時代があった」と明かし、岩井組初参加に「日々、毎日自分の目の前で作られていくのは本当に刺激的。この仕事を続ける上でとは関係なく、人生にとってとんでもない思い出の一つ」と感慨だった。

　追加キャストとして発表された吉瀬美智子は、初めての岩井俊二作品への参加となり「なんで私がキャスティングされたんだろうって、間違っていないかドキドキした」と本音を明かして照れ笑い。松村演じる夏彦の母親役と聞くと、「以前ファンの方から『親子をやってほしい』という書き込みがあったのを見たことがあった。（起用理由は）顔が似ているから？」と岩井監督に質問した。

　岩井監督は「それももちろん。親子関係をキャスティングするときは間違いなくDNAがつながっているなってところをすごく意識する」と回答。吉瀬と松村だけではなく、広瀬と広瀬の母親を演じた奥菜恵も“DNA”に意識したことが告げられると、奥菜が「うれしい！　1回だけ『広瀬すずちゃんに似ているね』って言われたことあるの」と大喜びだった。

　夏彦の伯父役として江口洋介がキャスティングされているが、松村は「恐れ多いけど、『松村北斗の育成が成功したら江口洋介さんになる』って言ってもらえることが多いんですよ」とにっこり。血縁関係を演じた2人と自身を見比べた吉瀬は、「横から見ると3人似ている」と盛り上がっていた。

　本作の音楽制作は小林武史氏が担当することが発表された。また、イベントには追加キャストとして発表されたお笑いコンビ・霜降り明星の粗品、大塚愛、江口洋介、浅田美代子、北村有起哉も参加した。