那須川天心に負けた武尊のけじめ ロッタンと戦う理由「僕がもっと早く倒せば納得できる」【ONE】
「ロッタンしか見ていない」。ISKA世界ライト級のベルトを奪取したばかりの武尊はすでに次を見据えていた。
ロッタンは「僕の方が強い」と豪語
「ロッタンしか見ていない」。ISKA世界ライト級のベルトを奪取したばかりの武尊はすでに次を見据えていた。
今月日本時間24日に格闘技イベント「Impact in Paris」(フランス・パリ、ゼニスアリーナ)でISKA世界ライト級(61キロ)タイトルマッチを行ったABEMA専属PPVファイターの武尊。ISKA世界スーパー・ライト級(63.5キロ)王者ベイリー・サグデンを相手に格の違いを見せつけ、最終5Rの終了間際にKO。敵地フランスのリングでバク宙し、現地を熱狂させた。
そして29日、都内で行われた勝利会見。ロッタン・ジットムアンノン(タイ)との対戦に言及した。
武尊は今年5月にアジア最大の格闘技団体「ONE Championship」との複数試合契約を発表。この契約も「やりたい相手」との対戦を実現させるためのものだった。始まった格闘家第2章のテーマは「自分に正直に生きる」こと。なぜロッタンなのか。武尊の口から那須川天心の名前が飛び出した。
「一番は(那須川)天心選手に負けてリベンジしたいという気持ちがすごくあった。天心選手はボクシングに行って別の階級で頑張っているので、違う形でのリベンジじゃないですけど、自分のなかで格闘家を続けるうえで誰かに負けたまま終わるのは許せない。一番を目指さないなら格闘家をやめていると思う。
誰に勝ったから、誰に勝ってる選手に勝ったから自分の方が強い。そういうのは言い始めたらキリがない。そういうことではないのですが、僕のなかではけじめとして、ロッタン選手にKOで勝てば、僕自身が納得できるのかなという気持ちでやりたいと思っています」
天心は2018年6月にロッタンと対戦。5R+延長1Rで3-0で判定勝ちを収めている。しかしONEのチャトリ・シットヨートンCEOは5月の会見で「ロッタンは天心に勝った」と発言し話題となった。武尊はどう見ていたのか。
「すごくいい試合だったし、僅差の試合だったと思う。判定は審判団が決めること、天心選手が勝ったのは間違いない」
その上で打倒ロッタンへの強い思いを明かす。
「天心選手が5R+延長1Rで判定勝利なのを僕がもっと早く倒せば、自分が天心選手より強いなどではなく、僕自身が納得できる。格闘家を続けて良いっていう自分への合格点じゃないですけど。そこしか格闘技を続ける理由はない」
一方のロッタンは昨年11月に武尊に対戦を呼びかけ。その際に「どっち(武尊と天心)よりも、どっちと比べても、僕の方が強い」と強気な発言をしていた。そんな相手への印象をこう口にした。
「ムエタイ選手なんですけど、パンチもうまいし、フィジカルも強いし技術もある。何より気持ちが強いオールマイティーな選手。しかもお客さんを沸かせられる。ああいう選手って世界で探してもなかなかいないと思う。そこが強さでもあり魅力だと思うので、僕はそれを超えたいと思います」
そんななか29日、ONEは「WHO’S FIRST? 武尊のONEデビューは、誰との対戦になるのか!? 皆さんが見たい対戦をコメント欄に」とツイッターを更新した。お互いに意識をしあっている両者の対戦はいったいいつなのか。対戦機運が高まっている。