俳優の唐田えりかが24日、都内で行われた映画『無情の世界』（公開中）の舞台あいさつに登壇した。本作にまつわるトークを展開した。

　本作は、俳優・小林且弥が映画の可能性を求めて立ち上げた「STUDIO NAYURA」による初の制作作品して、憂鬱と感傷をテーマにした3つの物語で構成されるショートストーリーズ。逆境の中で強烈な”生” が乱反射する、奇跡の瞬間を切り取った。唐田は佐向大監督が手がけたサスペンスフルでロマンティックなフィルム・ノワール『真夜中のキッス』で主演を務めた。

『真夜中のキッス』は、深夜のファミレスを舞台に、取り返しのつかない事態を引き起こしたユイ（唐田）とユウジ（栄信）を描く。ユウジは自首を提案するものの、それを拒絶したユイはその場を逃走、真夜中の街を駆け巡る。果たしてユイに夜明けはやってくるのか……、というストーリーが展開される。

　唐田は今回、クセの強い悪女役に挑戦。「今回の役は、すごく自由に現場でやらせて頂いたな、という印象。佐向（大監督）さんと、一緒になって役をつくっていただいた。『こうしたほうが面白いんじゃないか』とか、遊び心をもって挑めた現場だった。自分的にはすごく色んなことに挑戦できました」と充実感を口に。

　佐向監督は、唐田演じるユイについて「かなりひどい役。本当に悪女」と述べつつ、「ひどい女なんですけど、ちょっと魅力的。面白いキャラクターになるんじゃないかなと思って（監督としての演出などを）やりました」と賞賛。それを受けて唐田も同役について「『うわっ、ひどいな……』というのがけっこうありましたね（笑）。それが魅力的に映っていたらいいなと思って演じました」とほほ笑んだ。

　舞台あいさつには『イミテーション・ヤクザ』を手がけた山岸謙太郎監督および主演・原案の渡部龍平、ブラックコメディ『あなたと私の二人だけの世界』を手がけた小村昌士監督および主演の白石優愛も出席した。