プロボクシングのWBA世界スーパーフライ級（52.1キロ以下）タイトルマッチは24日、東京・大田区総合体育館で行われる。23日には都内で前日計量が行われ、前WBO同級王者でWBA6位の井岡一翔（志成）は52.0キロでクリア。王者のジョシュア・フランコ（米国）は55.2キロで3.1キロもオーバーした。

　王者がまさかの失態だ。会場に到着後は笑顔も浮かべていたフランコだったが、計量台に上がった瞬間「オーバー」の声。55.2キロで3.1キロもリミットをオーバーしていた。その後、上がった井岡は100グラムアンダーでクリア。フランコには2時間の猶予が与えられ、この間は何度でも再計量することができる。

　両者は昨年大みそかにWBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦で対戦。フルラウンド戦った末、ドローとなっていた。その後に井岡はWBO王座を返上。ダイレクトリマッチが実現した。

　計量後には公式記者会見が行われ、井岡は「僕自身今日まで非常に充実した気持ちでここまで来られました。今最高のコンディションに仕上がっています」と自信満々。「今回ダイレクトリマッチという選択をして、必ずチャンピオンにならないといけない試合。今までやってきた生き様、昨年の大みそかを超える試合をお見せしたい」と誓った。

　王者の計量オーバーについて「僕の気持ちとしては何一つ変わらないです。相手への怒りは全くない。僕はやるべきことをやって今日を無事に迎えられたので、それだけで充実した気持ちでいます」と冷静に口にした。

　フランコが再計量をクリアできなければ王座は剥奪。24日の試合が開催されるなら、井岡が勝てば王座獲得、負ければ空位のままとなる。