文字を消した“まさかの犯人”が話題に 「冷やすと戻るよ」と経験者からアドバイスも

日々感じたことを書き留めていたノート。あの日、胸に浮かんだ思いを読み返してみようと開いたら、濡らしたわけでもないのに一部分が消えている……。SNSでは、大学を卒業後に仲間と不動産会社を立ち上げた才女に起こった悲劇が注目されている。鞄の中に入っていたのは、焼き立ての焼きイモとノート。“事件”を解くカギはいずこに……。7万件ものいいねを集めたツイートを投稿したティッシュ(骨折中)(@SPEED_isPOWER)さんに聞いた。

焼きイモがあたっていた部分の文字が消えてしまったノート【写真:ツイッター(@SPEED_isPOWER)より】
焼きイモがあたっていた部分の文字が消えてしまったノート【写真:ツイッター(@SPEED_isPOWER)より】

京都で斬新な不動産業を営む投稿者、才女のまさかのミスに「あるねー」と7万人が同意

 日々感じたことを書き留めていたノート。あの日、胸に浮かんだ思いを読み返してみようと開いたら、濡らしたわけでもないのに一部分が消えている……。SNSでは、大学を卒業後に仲間と不動産会社を立ち上げた才女に起こった悲劇が注目されている。鞄の中に入っていたのは、焼き立ての焼きイモとノート。“事件”を解くカギはいずこに……。7万件ものいいねを集めたツイートを投稿したティッシュ(骨折中)(@SPEED_isPOWER)さんに聞いた。

 シェアハウス運営をサポートする任意団体「オープンシェアハウス サクラ荘」(京都市左京区)で出会った仲間と2023年に、京都を拠点に街づくりを行う不動産屋「合同会社SHUJU」(同市同区)を始めたティッシュ(骨折中)さん。京都大学博士課程を卒業した代表・堀内翔平さんの元には、元オシャレカフェ店長、元職人、新卒など経歴が異なる3人が集い、新風を巻き起こしている。

 街中にある空き家や平屋をシェアハウスとして運用することで、地域の人々にとって、より適した居住環境を提供することを目指しているといい、ティッシュ(骨折中)さんも日々奮闘中だ。3Dスキャンを使った最新の間取り、生活者目線で部屋の使い方を解説するなど、多種多様な目線で物件を紹介している同社。少し忘れっぽいところがあると自覚しているティッシュ(骨折中)さんは、生まれたアイデアを忘れないよう、持っているノートに書き留めているという。

 SNSで注目されたのはある日の投稿だ。「鞄の中で焼きたてのサツマイモとノートが隣(となり)合う可能性を鑑み、フリクションボールペンを使うことは避けるべきだった」という一文と共に投稿されたのは、一部分だけ文字が消えたノートの写真。文字が消えていることに気が付いたティッシュ(骨折中)さんは「思い出を失ったような気持ちになり、結構ショックでした」と振り返った。

 濡らしたわけではないのに……。自分の行動を振り返ったティッシュ(骨折中)さんは、温度の変化などで色が消える特殊なインキ・フリクションインキを使用した文具メーカー「パイロット」のフリクションボールペンを使用していたことを思い出した。「『もしや熱で消えたのか?』→『そういえば焼きイモ』…と、30秒ほどで合点がいったので、落ち込まずに済みました」とすぐに“犯人”を突き止めたよう。投稿は「焼き立てのさつまいもとノートを一緒に運んで悲しい思いをする人を一人でも減らしたい」という思いから、打ち明けたのだという。

 嘆きから、復活。そして警鐘を鳴らす投稿を目にした人からは、「あるねー。冬場の缶コーヒー、とか」「友人が履歴書をフリクションで書いて、夏場車の中に置いて飯から帰ってきたら真っ白になってた話を思い出した」と体験談が寄せられたほか、「フリクションは60℃以上の熱で消えます」という情報も。さらに「ノート冷やしたら元通りだから」というアドバイスまで幅広い反応があった。

「やっぱり鉛筆が最強ですな」などさまざまな返信を見たティッシュ(骨折中)さんは、「引用ツイートのほとんどが『冷やすと戻るよ』といった内容だったので、みなさん同じような経験をしているのだなと思いました」と感じたそう。そしてティッシュ(骨折中)さんにとっては「おやつではなく、ご飯」だと力を込めた「焼きイモ」について「みなさん、イモを持ち運ぶということをあまりされないのだなという気づきも得ました」と吐露。文字が消えたこととは別の驚きもあったようだ。

次のページへ (2/2) 【写真】8時間冷凍庫に入れたら…なんと文字が復活、何とか文字が読めるようになったノート
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