和田正人、貫地谷しほりは「母性の塊」 本格的共演で認知症と闘う夫婦を演じる
俳優の貫地谷しほり、和田正人が30日、都内で行われた映画『オレンジ・ランプ』(6月30日公開)の完成披露試写会に出席した。
映画『オレンジ・ランプ』完成披露試写会に出席
俳優の貫地谷しほり、和田正人が30日、都内で行われた映画『オレンジ・ランプ』(6月30日公開)の完成披露試写会に出席した。
39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断されたカーディーラーのトップ営業マンが、苦しみながらも、「人生を諦めなくていい」と気付くまでの姿を描く。実話をもとにした作品で、カーディーラーの晃一を和田、晃一の妻・真央を貫地谷が演じ、ダブル主演を務めた。
和田はオファー前に「近しい人が若年性アルツハイマーだと診断された」と明かし、「僕自身がこの認知症のことを知らなければならないと思った。引き寄せられている、運命だな」と感じたことを紹介。貫地谷は「台本を読んだら前向きに進む方のお話だったので、新しい認知症を受け取ってもらいたくて」と出演を決めた思いを語った。
2人はこれまで同じ作品に出たことはあったが、「がっつりとお芝居するのは初めて」という。貫地谷は「和田さんが役を通して苦しんでいる様子を見たとき、守ってあげないとっていう気持ちが湧き上がってきた。和田さんのおかげで真央になれた」と感謝した。
その言葉に和田は「うれしいです。そっくりそのままお返しする」とにっこり。続けて、「貫地谷さんは母性の塊なんですよね。親からどんな愛を受けているんだと思うくらい。僕は母親に抱きしめられる子どものような気持ちを、撮影中何度も彼女から感じた。そのくらい愛情たっぷり」と共演を振り返り、「どれだけ助けられたか。いかにこの映画に欠かせない存在だったのか見れば分かる」と力説した。
貫地谷を褒めまくった和田は、最後に「どうですか、これで。よろしいですか?」とうかがい、貫地谷が「ありがとうございます!」と満足そうにほほ笑み、会場を沸かせた。
ステージには本作のモデルとなった丹野智文氏も登壇。「2人に演じてもらって本当によかった」と気持ちを伝え、若年性アルツハイマー型認知症と診断されても「こういうふうに生きている人がいるってことを知ってほしい」と訴えた。