ポケモンカード窃盗で被害650万円 開店わずか2週間…悲痛の店長、営業再開へ再起誓う

ポケットモンスターのトレーディングカード『ポケモンカード(ポケカ)』が人気を集める中で、熊本・荒尾市内の専門店が窃盗被害に遭った。新規オープンから2週間もたたないタイミングで見舞われた悲劇。ENCOUNTの取材に対し、男性店長は「とにかく怒りと悔しさの思いです」と、悲痛な声を上げた。

熊本のポケカ専門店で被害総額650万円の窃盗事件が発生した【写真:ポケカ専門『EX』荒尾店提供】
熊本のポケカ専門店で被害総額650万円の窃盗事件が発生した【写真:ポケカ専門『EX』荒尾店提供】

盗まれたカードは約600枚で被害総額は約650万円 ポケカは過熱人気と高騰化

 ポケットモンスターのトレーディングカード『ポケモンカード(ポケカ)』が人気を集める中で、熊本・荒尾市内の専門店が窃盗被害に遭った。新規オープンから2週間もたたないタイミングで見舞われた悲劇。ENCOUNTの取材に対し、男性店長は「とにかく怒りと悔しさの思いです」と、悲痛な声を上げた。

 被害を受けたのは、ポケカ専門『EX』荒尾店。今月13日午前、出勤した男性店長は店内の異変に気付き、警察に通報した。ショウケースのガラスが割られ、散乱。新装オープンの店内は痛々しいほどに荒らされた。

 盗まれたカードは、約600枚。被害総額は約650万円にのぼる。中でも「ファイヤー&サンダー&フリーザー」というカードは、ファンの間で1枚60万円で取引されるといい、高額カードも多数の被害に遭った。男性店長は「犯人は店舗の窓から侵入したとみられ、ガラスの一部には犯人とみられる人物の足跡も残されています。高額カードは一部残っていましたが、値札を見て盗んだのではないでしょうか」と話す。

 ポケカは人気過熱が目立ち、一部でカード取引・転売が高騰している。投機の対象になるケースもある。これに伴い、全国のカード販売店で窃盗事件が多発している。「毎週のように各地で窃盗被害が報告されている中で、まさかうちに来るとは思わなかったです」と男性店長。事態は深刻だ。

 もともと自身もポケカの愛好家・コレクターで、一念発起。今年3月から専門店立ち上げに乗り出し、5月1日に自分の店のオープンを迎えたばかりだった。

「当店のコンセプトは、『よりきれいなカードを届けたい』です。その一心で、取り扱うカードは厳選に厳選を重ねてきました。査定にも力を入れてきました。お客様にいいものを届けたい。懸けている思いは強いので、その分怒りを覚えます」と心境を明かす。

 被害を報告した同店のツイートには、「オープンしたばっかりなのに ショックだと思いますが、負けないで下さい!」「早く店舗再開出来ますように応援してます!」「気落ちされてるところかと思いますが復帰まってます!」といった激励のメッセージが多く届けられている。

 営業再開を目指すといい、ショックを振り払うつもりだ。男性店長は「自分自身、ここでやめるのはもったいないという思いです。プラス思考に切り替えれば、お店の名前を広める機会になったのかなとも考えています。もう一度、お客様にカードを届けられるように復活に向けて準備を進めて、頑張っていきたいです」と前を向いた。

次のページへ (2/2) 【写真】ポケカ専門店の窃盗被害、店内の様子
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