俳優の森七菜が13日、都内で行われた映画『銀河鉄道の父』公開記念御礼舞台あいさつに、主演の役所広司、共演の菅田将暉、メガホンをとった成島出監督とともに登壇。森自身が考案した振りを役所にレクチャーした際の心境を明かした。

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　世界中から愛される宮沢賢治が“ダメ息子だった！”という大胆な視点を軸に、大量の宮沢賢治の資料の中から父・政次郎について書かれた資料をかき集め、究極の家族愛を描いた小説「銀河鉄道の父」（門井慶喜著）を映画化した本作。

　この日、都内は不安定な天気で雨に見舞われたが、ステージに登壇した賢治の妹・トシ役を演じる森は「今日は“雨ニモマケズ”きてくださりありがとうございます。まだ降っているか分かりませんが言いたくて。すみません（笑）」と宮沢賢治にかけてあいさつをしてドヤ顔を浮かべた。すると賢治役を演じる菅田から「さっきの舞台あいさつで跳ねたからね」と声が飛ぶと、森は「はい！　跳ねたので、せっかく（報道陣が）いっぱい撮ってくださっているのでうまいこと言っちゃおうかなと思って（笑）」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

　また、本作でのこだわりポイントについて森は「私が着ている衣装ですね。毎回鮮やかなお着物でかわいくて、袴も着ているんですけど、あの時代のはやりでお着物の下にネルシャツを着るのがはやっていた時期があったらしくて、お家も豊かなのではやりに乗って私もおしゃれをしているので、見ていただきたいなと思います」とアピールした。

　さらに、台本にはないセリフや演技など、現場で生まれたものなどはあったかと尋ねられると、森は「指をお父さん（役所演じる政次郎）に示すところがあるんですけど、そこは『森さん振りどうしますか？』って言ってくれて、劇中でお父さんがそれをまねするってシーンがあるんですけど、役所さんにレクチャーさせていただくときはすごく緊張しましたね。“どう思うんだろう、私の指差し”って思いながらやっていました」と回顧。

　これに役所は“そんな感じ？　ちょっとおかしくない？”と思ったそうだが「菅田くんの前でやったら『面白いですね』って言ったので、よかったのかなって思いました。僕は菅田くんのいうことはなんでも言うことを聞くので」とコメントして笑わせた。

　そして、最後に、締めのあいさつを求められた役所が「東京は雨が降っています。“雨ニモマケズ”お越しいただいて（笑）」と森のコメントを盗むと、森は「それ私の……」と不服そうな表情を浮かべて笑いを誘った。