太田奈緒、珈琲テーマの舞台前に衝撃的過去告白 苦くて大人の味の印象に「苦手でした」

女優・太田奈緒(28)が、ヒロインを務める舞台『珈琲いかがでしょう』(17日初日、東京・シアター1010)について取材に応じ、見どころを紹介した。物語は人々の心にやすらぎを与えてくれるような珈琲をいれる移動珈琲店の店主・青山一(校條拳太朗)と悩める人々が織りなす優しくもほろ苦い人情群像劇。太田は青山のコーヒーに魅了されたOL・垣根志麻を演じる。丁寧で誠実、義理や人情に厚い設定。人気漫画を原作とし、アニメ化、ドラマ化もされたが舞台化は初めて。

コーヒーを飲めるようになったと語る太田奈緒【写真:(C)コナリミサト/マッグガーデン】
コーヒーを飲めるようになったと語る太田奈緒【写真:(C)コナリミサト/マッグガーデン】

舞台『珈琲いかがでしょう』のヒロインで変身「今は毎日おいしく飲んでいます」

 女優・太田奈緒(28)が、ヒロインを務める舞台『珈琲いかがでしょう』(17日初日、東京・シアター1010)について取材に応じ、見どころを紹介した。物語は人々の心にやすらぎを与えてくれるような珈琲をいれる移動珈琲店の店主・青山一(校條拳太朗)と悩める人々が織りなす優しくもほろ苦い人情群像劇。太田は青山のコーヒーに魅了されたOL・垣根志麻を演じる。丁寧で誠実、義理や人情に厚い設定。人気漫画を原作とし、アニメ化、ドラマ化もされたが舞台化は初めて。(取材・文=中野由喜)

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「1杯のコーヒーが人の心を動かしながら、ほっとさせてくれる心温まる物語です。舞台上で豆をひき、飲む場面があるので劇場内にコーヒーの香りが漂います。舞台ならでは臨場感、リアルさを生で感じ、客席の皆さん全員が香りとともに作品の世界に入っていただけると思います」

 客席で香りを楽しめるのはコーヒー好きにはうれしい演出。そんなコーヒーがテーマの作品だが、思いがけない衝撃の事実が……。

「苦いイメージがあって実はコーヒーがちょっと苦手でした(笑)。この作品に携わるまでは、3年ほど前に飲んだのが最後でしょうか。それ以前も、ちょっと背伸びしてみようとアイスコーヒーを飲んだりしましたが苦くて大人の味だ、という感じに。でもミルクを入れたら飲めていました(笑い)」

 苦手なコーヒーがテーマの作品。出演の話があった際にはどんな思いだったのか。

「不安でした。そしたら出演者の顔合わせの時、共演の花陽みくさんが幻のコーヒーと言われるコピ・ルアックを勧めてくださり、飲んだらおいしかったんです。その後もみくさんにカフェに連れて行っていただくなどして、今はアイスコーヒーもおいしく飲めるようになりました。酸味の強いコーヒーなど、いろいろな種類のあることも教わり、自分好みの味を探したいと思うようにもなりました。以前は苦手だったコーヒーを今は、ほぼ毎日おいしく飲んでいます。私が大人になったのか。味覚が変わったのか。この作品がいいきっかけになりました」

 演じる垣根は丁寧で誠実、義理や人情に厚い設定。太田との共通点はどうだろう。

「私自身も誠実に丁寧に、ということを日々心掛けて生きたいと思っています。お仕事は頂けることが当たり前ではないし、ファンの方がいてくださるのも当たり前ではないこと。あいさつ一つにしても、すべての方に対して、できるだけ丁寧でいたいし、誠実でいたい。人は生きる上で勘違いする可能性もあると思いますので、そういうこともないように心掛けているつもりです」

 垣根に負けず劣らずの真面目な性格。では垣根から学びたいことはあるだろうか。

「手書きの礼状を書くシーンがあるんです。便利な時代になってお手紙を書くこと自体少なくなっていますが、昔ながらの伝統を大事にしたり、私もお礼状やお手紙を手書きで書けたらいいなと思います。お父さん、お母さんにも」

 太田の登場シーンの見どころを尋ねると、礼状を書くシーンだという。

「手書きのメッセージに込めた思いが伝わる人もいますが、伝わらない人もいます。そんな中、自分が正しいこと、大事なことだと信じることを貫く姿勢は大切だと感じていただけるシーンになっています。周りから何か言われても、思いはきっと相手に伝わる。同じような経験をしている人の背中を押してくれると思います」

舞台の仕事は「観客の方々の反応を生で感じることができる」

 映画やドラマに比べ、舞台の仕事が多い。何か理由があるのだろうか。

「お芝居をずっとやりたかった中で、実力をつけるには舞台がいいよ、とアドバイスを頂いたりしました。稽古期間があり、いろいろと教えていただけますから。それと舞台に立つと観客の方々の反応を生で感じることができます。みんなで作りあげて本番に持っていく流れも好きです。今後、映像のお仕事を頂けるとしても舞台はずっと続けていきたいです」

 最後にせっかくコーヒー愛が芽生えたところでバリスタ関連の資格取得を目指してはどうかと勧めてみた。ちょっと困ったような表情を浮かべると「道のりは長そうです……頑張ります(笑)」。演じる垣根を感じさせるピュアで素直な性格と優しさがにじみ出ていた。

□太田奈緒(おおた・なお)1994年12月5日、京都府出身。2014年、AKB48 Team8京都府代表としてデビュー。グループ活動中も舞台『フラガール -dance for smile-』などに数多くの舞台に出演し、19年12月にグループ卒業後、本格的に女優として活動を開始。20年11月には出身地京都府から京都府観光大使の委嘱状を受けた。21年11月には人気野球漫画原作の舞台『ROOKIES』、23年2月には舞台『十五少女漂流記』に出演。

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