俳優の広瀬すずが10日、都内で行われた映画『水は海に向かって流れる』（6月9日公開）の完成披露試写会に出席した。

　原作は、田島列島氏による同名漫画。高校1年生となった直達が、叔父の家で個性豊かな人々と共同生活をスタートさせる。そこで「恋愛はしない」と宣言する26歳のOL・榊千紗と出会い、淡い想いを抱いていく……というストーリー。

　感情を表に出さないクールな大人の女性役という新境地に挑んだ広瀬。オファーには「なんでこれ私に来たんだろう。妹や末っ子というイメージが強いので『えっ』と思った」と素直に明かし、「新しい挑戦でもあるし、OLとはいえ働いているシーンはないので意外と変に構えずにできるかもって」と語った。

　広瀬が16歳のときに初主演を飾った連続ドラマ『学校のカイダン』（日本テレビ系）で共演した生瀬勝久は、「そこから彼女の成長をずっと見ているような気がして。かわいくて、元気とやる気しかなかった少女が、こんなお芝居するようになったと思って……」と成長にしみじみ。

　続けて、26歳のOL役を「彼女にやらそうとした監督やプロデューサーもすごいけど、立ち向かったすずちゃんもすごかった」といい、「やりやすい役よりもやりにくい役を演じたほうが絶対にステージがあがる。今回本当にいい役だった」と広瀬の挑戦を絶賛した。

　生瀬の言葉に、広瀬はドラマ『学校のカイダン』の撮影時を回想し、「現場で生瀬さんが寄ってきてくれて、人と会話するときにどうしたら伝わるのか、コツを何日も教えてくれた。こんなに向き合ってくれる先輩いるんだって」と感動したことを紹介。「今回の映画に生瀬さんが出ると知って、正直1番うれしかった」と再共演を喜んだ。

　すると、生瀬が手で口をふさぎ泣いているような仕草を見せるも、広瀬が「全然目、カラカラですよ（笑）」と嘘泣きを指摘して笑わせた。

　そのほか、大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、メガホンをとった前田哲監督も参加した。