「値上げしてもいいから楊枝は残して…」 わらび餅に環境配慮の影響、ネットも悲鳴「私も困った!」

脱プラスチックなど環境に配慮したパッケージなどの需要が高まる中、SNSでは“なくしたら困るもの”について訴えた投稿が、注目されている。投稿された写真を見た人からは「私も困った!」など共感の声が。6万件ものいいねを集めた投稿について、聞いた。

僕たなきゃん55歳さんが、購入したわらび餅【写真:ツイッター(@tanakyan)より】
僕たなきゃん55歳さんが、購入したわらび餅【写真:ツイッター(@tanakyan)より】

値上げしてもいいから残してという声も

 脱プラスチックなど環境に配慮したパッケージなどの需要が高まる中、SNSでは“なくしたら困るもの”について訴えた投稿が、注目されている。投稿された写真を見た人からは「私も困った!」など共感の声が。6万件ものいいねを集めた投稿について、聞いた。

 「無くしていいものと悪いものがあるねんぞ!?」と悲痛な声を挙げたのは、広島・尾道市で暮らす僕たなきゃん55歳(@tanakyan)さん。メッセージとともに投稿したのは、きなこをかけたわらび餅と、食品が入っていた外袋を収めた2枚の写真だ。接写されたパッケージをよく見ると「環境に配慮し使い捨ての楊枝をなくしました」と記されており、投稿者がうろたえた様子が目に浮かぶ。

 近所のスーパーで、今シーズン初めてのわらび餅を見かけ、惣菜弁当や飲み物と一緒に『デザートに』と買って帰った、僕たなきゃん55歳さん。「お弁当も食べて、『ヨシわらび餅だ!』と、昨年までと同じ慣れた感覚でラップをはがして、添付のきな粉をかけて…、『ん? ようじ、ようじ…。ないなあ? つけ忘れかなあ?』」と肩を落としたという。

 仕方なしに弁当のはし袋に付いてるつまようじを使って完食。「あったかくなって来たし、これからの季節やっぱりさっぱり美味しいな」と満足した。そして、「100円程度の商品にようじがあった、なかったで(製造元に)連絡を入れるのも気が引けるな…と、ラベルの連絡先に目をやったところ…、ラベルの端に『環境に配慮し使い捨ての楊枝を無くしました』の文字が飛び込んで来たのです」と当日の様子を教えてくれた。

 写真を目にした人からは「どうやって食べればいいんだよォーー!!」「これは酷い。せめて環境に配慮して食べられるフォークにするとかさぁ。竹ようじでもいいわけじゃん?」という同情の声が多く集まった。ほか、「最近…。これのせいで箸で食べてます涙」「1回これで悲鳴あげてから必ずレジでスプーンか箸つけてる…」という経験談も。「値上げしていいからようじは残して…」と希望する人の姿もあった。

 男性は「あー。そこまで来たかSDGs! よくわかんないケド! と、驚きと困惑と嘆きをツイートにぶつけたところ、定番のお手軽甘味なだけに、みなさんも驚かれたようで、まさかの人生初バズりになりました」と反応を受け止めている。「いただいた反応で多かったのは、『外で食べることは、あんまりないから家で箸とかつまようじ使ってるしあまりいらないかも』、と言う話と、『まれに外で食べるときに困るなあ』と言うもの。『どうやって食べるの?』『手づかみ?』『わらび餅なんだけど、わらび粉入ってないんだよね』などの声が印象に残った」と話してくれた。

 つまようじはなくなってしまったが、「自分としては好きなお菓子ですから、ようじがあってもなくてもこれからも食べ続けます」と回答。投稿が注目を集めた後、「また買って来て、試しに桔梗信玄餅と同じ食べ方(ラップに広げきな粉をかけて、手でもんできな粉をまぶす)をしてみましたが、きな粉がよくなじんでこれもなかなかに美味でした」と新しい食べ方を発見したようだ。

次のページへ (2/2) 【写真】外袋に刻まれた製造者からのメッセージに驚がく SNSでは同情の声が殺到した
1 2
あなたの“気になる”を教えてください