俳優の豊川悦司が7日、都内で行われた映画『仕掛人・藤枝梅安2』の初日舞台あいさつに出席。2月に公開された映画『仕掛人・藤枝梅安』から引き続き主演を務めた豊川は、作品について「たくさんのことをもたらしてくれた仕事になった」と胸を張った。

　累計発行部数600万部を超えるベストセラー、池波正太郎の時代小説が原作。闇で殺しを請け負うはり医者の梅安とその相棒でようじ職人の彦次郎の活躍を描く。本作には彦次郎を演じた片岡愛之助のほか、椎名桔平、佐藤浩市らが出演している。

　豊川は「いま現場に行くと自分が最年長かかなり年齢が上のほう。若い人を傍から見守る役がとても多くなってきちゃった」といい、「久しぶりに佐藤さん、椎名さん、片岡さん同世代の俳優さんとがっつり芝居することができて、幸福な映画だった」と充実の表情。

　時代劇は「いまの日本映画の状況では出てきづらい企画」としながらも、「またこういうものに巡り会えて、創意工夫しながら少しでもいいものを作り、またみなさんの目に触れていただけるようこれからも頑張っていきたい」と語った。

　同世代の俳優との共演について詳しく聞かれると、「冬の京都での撮影でとても寒かったから、それぞれの防寒具自慢。浩市さんと桔平ちゃんはひたすらゴルフの話。そんな感じで楽しく待ち時間を過ごしていました」とにっこり。佐藤も「こうやって何十年もこの世界でやっていると、すれ違うだけじゃない関係になっている。第一声が『元気？』で、こういう作品をやって『まだまだ動けるよね』と言いながら……」と同世代俳優との“絆”について語った。

　舞台あいさつにはそのほか、片岡、椎名、菅野美穂、一ノ瀬颯、メガホンをとった河毛俊作監督も参加した。