1枚の用紙に重ね塗りした力作 食べられない飯テロ動画に「においがしそう」「天才的!」と大反響

SNSの中にあふれるレシピ動画。香ばしく焼ける音、その香りも漂ってきそうなシズル感がたっぷりの映像をながめていると、お腹が「グー」と鳴ってしまいそう。いまSNSでは、調理師の男性が投稿したパンケーキの動画が「天才的」と注目されている。4.4万件ものいいねを集めた投稿について、山田めしが【写実絵師×調理師】(@meshieshi)さんに聞いた。

目玉焼きを乗せた焼きそば【写真:ツイッター(@meshieshi)より】
目玉焼きを乗せた焼きそば【写真:ツイッター(@meshieshi)より】

写真よりももっとおいしそうに描きたい

 SNSの中にあふれるレシピ動画。香ばしく焼ける音、その香りも漂ってきそうなシズル感がたっぷりの映像をながめていると、お腹が「グー」と鳴ってしまいそう。いまSNSでは、調理師の男性が投稿したパンケーキの動画が「天才的」と注目されている。4.4万件ものいいねを集めた投稿について、山田めしが【写実絵師×調理師】(@meshieshi)さんに聞いた。

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 銀色のボウルに牛乳と、殻を割った卵を投入。泡だて器でかき混ぜたら、パンケーキの粉を混ぜ合わせてできたタネを、温めたフライパンに投下。両面がきつね色になるまで焼いたら、おいしそうなパンケーキが完成。バターとシロップをかけて、召し上がれ。

 パンケーキができ上るまでの過程をA4用紙に描き、1分の動画にまとめたのは、写実絵師として活躍している山田めしがさん。調理師としての顔も持っており、「休日ごとにパンケーキを焼くことが多いので、焼いてるうちに絵で表現できないかと考えたこと」が投稿のきっかけだった。

「工程が単純だからこそやってみたかった」と語る山田さん。動画は1分間だが、場面の切り替わりをいかに「イラスト」で表現することができるかにこだわり、制作過程を考えた。調理器具を登場させることで、『ホンマに実際に作ってるんだぞ』って感じを動画を通して伝えようと、かなりこだわりました。食材それぞれの質感にもかなりこだわっています」と力を込めた作品は、休日や余暇などを利用し約1か月のうち、148時間をかけて完成に至ったという。

 完成した動画は「#これが私の代表作」などのハッシュタグと、「絵の具でパンケーキを作るイラスト。※絵の具を塗り重ねて、1枚の紙の上で展開させています」という説明書きと共に投稿。紙を差し替えているのではなく、1枚の紙の上で絵の具を何度も塗り重ねて制作した力作を目にした人からは「途中で本物とすり替えても気が付かないレベル。写実画をあげてる人、Twitterには結構いるけど、これはまったく視点が違ってて面白いです」「おいしそう」「牛乳に卵入れた時のリアル感がものすごい。天才的だと思います!」など称賛する声が寄せられた。山田さんは「パンケーキのにおいがする。食べたくなった。明日の朝食はパンケーキに決定!という素直なコメントがうれしかったです」と喜んでいる。

 アーティストとしての活動は16年目を迎え、400以上の作品を世に送り出してきた山田さん。これまで風景や似顔絵、ペット、乗り物を中心に「リアルに描く」というスタイルを貫いてきた。初期はアクリル絵の具を使うことが多かったが、3年ほど前にモチーフを「家庭的な食べ物」に変えてからは、ポスターカラーを用いることが多くなったそう。「不透明水彩であるポスターカラーは、グラデーションをかけやすく、重ね塗りもでき、発色が素晴らしい」と教えてくれた。

 調理師としては7年目のキャリアを持つと言い「日々、調理の仕事をしていると、いつも側には『食べ物』があって、作る行程とかイラストで表現したいなと常に思っています。においや香ばしさ、質感にこだわるのも、日ごろ調理をしているからだと思います。写真と見間違えるようなイラストを表現するのが写実画なんですが、私は写真よりももっとおいしそうにアレンジして描くことだけしか考えていません」とこだわりを語ってくれた。

 作品を描く様子はYouTubeチャンネル「山田のリアルな飯画【写実絵師】」でも公開中。8月4~6日には、アートスペース「和歌の浦アート・キューブ」(和歌山県)で原画展を開催する。4・5日には、ぬり絵教室のワークショップも行う。

次のページへ (2/2) 【動画】写実絵師の山田さんが148時間をかけて描いたパンケーキ
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