コロナ禍のオランダでチューリップ満開! “ヨーロッパの庭”キューケンホフ公園見事

オランダの風景写真家、アルバート・ドロスさんが撮影したキューケンホフ公園の写真が4月27日、米国の写真メディア「PetaPixel」に掲載され、コロナ禍のなか、訪問者が1人もいなくても美しく咲いている花々の写真が世界中の人の目を引き付けている。

貴重な”誰もいないキューケンホフ公園"【写真:アルバート・ドロス】
貴重な”誰もいないキューケンホフ公園"【写真:アルバート・ドロス】

オランダの有名な風景写真家が撮影

 オランダの風景写真家、アルバート・ドロスさんが撮影したキューケンホフ公園の写真が4月27日、米国の写真メディア「PetaPixel」に掲載され、コロナ禍のなか、訪問者が1人もいなくても美しく咲いている花々の写真が世界中の人の目を引き付けている。

 キューケンホフ公園は“ヨーロッパの庭”と呼ばれる世界最大規模のフラワーパーク。32ヘクタールの敷地にオランダの国花であるチューリップをはじめスイセン、ヒヤシンス、ムスカリなど700万株以上の球根植物が植えられている。花が開く3月中旬~5月上旬だけ開園され、例年、世界中から約80万人が来園するのだが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け開園されないことに。71年のキューケンホフ公園の歴史の中で初めてのことだという。

“真のオランダ人”のドロスさんは花が大好きで、風景写真家として毎年、多くの春の花々を撮影してきたが、“誰もいないキューケンホフ公園のチューリップ”は撮ったことがなかった。このコロナ禍だからこそ、それが可能だと思ったドロスさんはキューケンホフ公園とかけあい、1日、撮影する時間をもらった。

 良く晴れた4月のある日、ドロスさんはキューケンホフ公園へ。訪れる人が誰もいなくても、公園内はきれいに整備され、ちょうど見頃を迎えた花々が咲き乱れていた。ドロスさんは鳥の声を聞き、花々の香りをかぎながら散策し、ときには花や水の間に座って自然を楽みながら撮影した。それはそれは素晴らしい体験だったという。

 ドロスさんはENCOUNT編集部の取材に対し、「この灰色の日々のなかで、人々は“色”を求めているのだと思います。それで、こうした写真を発表したいと思いました」と、キューケンホフ公園で撮影した美しい写真を「PetaPixel」に投稿した理由を語った。オランダも新型コロナウイルスに苦しめられ、4月30日の発表で3万9316人が感染し、4795人が死亡している。

 アルバート・ドロスさんはテレビ業界でグラフィックやデザインを手がけた後、2013年からフリーで火山や日食などを題材にユニークで美しい風景写真を撮影してきた。これまでタイム、ハフィントン・ポスト、ナショナルジオグラフィックなどの国際的なメディアで作品を発表。オランダでもっとも知られた風景写真家の1人だ。ソニーグローバルイメージングアンバサダーや写真編集ソフトSkylumアンバサダーも務めている。

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