乃木坂卒業して“女性が憧れるサブカル女子”に…川後陽菜を作った漫画とカルチャー

『血の轍』は押見先生らしい引き込まれる作品【写真:山口比佐夫】
『血の轍』は押見先生らしい引き込まれる作品【写真:山口比佐夫】

「好きを好きでいること」が大事

――今、気になっている作品はありますか。

「押見修造先生の『血の轍』(小学館)です。ざっくりいうとテーマはマザコン。だけど、ただのマザコンではない。押見先生らしい感じが出ていると思います。1巻の初めの部分を読んだだけで、ぐっと引き込まれる感じがある作品です」

――川後さんの今後についてもお聞かせください。これまでアイドルとして長年活動してきましたが、今後アイドルとしての活動やアイドルグループのプロデュースといったことは考えていますか。

「1個の企画としてユニットみたいなのを組むとかは、もしかしたら何かの仕事で可能性もありますけど、ガッツリ『本業がアイドルです!』ってことにはならないかな、とは思います。プロデュースもやってはみたいけど、現実的にはたぶんやらないですね。すごく大事な時期に若い女の子を集めるので、やるとなった時に責任が持てるのか。その人の人生が決まるわけじゃないですか。やりたい気持ちもあるけど、自分が支えられるぐらいのものがないと。今の所はないと思いますね」

どんな趣味でも女だから男だから、というものはない【写真:山口比佐夫】
どんな趣味でも女だから男だから、というものはない【写真:山口比佐夫】

――マルチな活動で注目を集めていますが、今後の目標は。

「ファッション誌のお仕事もしたいですし、私は長崎県出身なので九州での仕事を増やしていきたいというのがありますね。毎週水曜日は佐賀県唐津市でラジオをやってるんですけど、長崎の仕事が今の所はなくて。佐賀・福岡はお仕事をさせてもらう機会はあるんですけど、長崎で仕事はしたいと思います」

――最後に川後さんから、サブカル好きの方々にメッセージをお願いします。

「周りから言われるからサブカルって言っていますが、自分の中では一度も『サブ』だとは思ってなくて。自分の人生で自分を作ってきたカルチャーですので。今はどんな趣味でも女だから男だからっていうのがないし、男女関係なく、SNSもあって共感してくれる仲間を見つけることだって簡単にできます。居づらい環境というものはないと思います。好きを好きでいること、です。自分が偏ってると思っているカルチャーが好きでそのままでいても許されるんだよ、っていうのは思っていてほしい。そう考えています」

川後陽菜さんの今後の活躍に注目だ【写真:山口比佐夫】
川後陽菜さんの今後の活躍に注目だ【写真:山口比佐夫】

□川後陽菜(かわご・ひな)1998年3月22日、長崎県生まれ。21歳。2011年、「乃木坂46」の一期生オーディションに合格し、グループ在籍時はファッション誌「Popteen」の専属モデルを務めた。昨年12月でグループを卒業。現在はフリーランスでマルチに活動しており、ブラインドサッカー日本選手権の大会応援マネージャーやヴィレッジヴァンガード渋谷店のほぼ店長、瀬古酒造広報部長に就任。6月には共同プロジェクト酒が販売され、飲み会イベントが開催された。

(イシイ ヒデキ/Hideki Ishii)

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