俳優の森下紫温と加藤大悟が26日、都内で行われた映画『タクミくんシリーズ　長い長い物語の始まりの朝。』（5月27日より全国公開）完成上映イベントに登場した。当日は共演者の中山咲月、高橋璃央、野口友輔、植村颯太、永島龍之介、横井健司監督も登壇し、同作をアピールした。

　人間接触嫌悪症という難しい役柄を演じたタクミ役の森下は「タクミくんは人間接触嫌悪症という難しい症状を持っている子。世の中に存在しない症状を表現するというのは、自分の中では難しかったです。ほかのキャラクターとも一人一人距離感が違うので、パーソナルスペースと言いますか、距離感を意識して演じました」と自信をみなぎらした。誰よりもひときわ目立つ存在のギイ役を演じた加藤は「ギイは、みんなからうらやましがられる存在。それってどういう存在なんだろうと役作りを考えました」とを明かしていた。

　野口が「スケジュールが過酷で大変だったんですけど、タクミが熱を出すシーンがあって、紫温が本当に寝ちゃって。監督が『よーい、ハイ！』と言っても無言。『え、紫温』みたいな。同い年なんですけど、すごいかわいらしくてうらやましいなと思いました」と撮影の裏話を明かすと、森下は「眠いときの布団が気持ちいいんですよ。寝ちゃいました」と照れ笑いを浮かべていた。

　MCから「プライベートではどんなことで胸キュンしてしまいますか」という質問が上がると、森下は「最近いとこが生まれたんです。その子のお母さん以外が抱くと泣くんですけど、僕が抱っこしたら泣かなかったんです。それがめっちゃかわいくて、めっちゃきゅんきゅんしました」とエピソードを明かしていた。MCが「赤ちゃんをあやすのは得意なんですか」と聞くと、森下は「はい。ポイントは赤ちゃんと気持ちを合わせるみたいな。なんか伝わるんでしょうね。きっと」というあやふやな答えを導き出していた。

　同作はごとうしのぶ氏の同名BL小説の映画化。小説「タクミくんシリーズ」は1992年4月から2014年3月まで全28巻が刊行され、コミック化以外にもCD化、舞台化などのメディアミックスも展開された。名門の全寮制男子校に通うタクミ（森下）とギイ（加藤）の2人の男子校生が、さまざまな事件を経て、惹かれ合っていく学園ラブストーリーを描く。