学研の図鑑「キン肉マン『超人』」制作秘話…ゆでたまご先生からの激熱メールとは
学研の図鑑として、6月に発売された「キン肉マン『超人』」(税込み3,564円)が大きな反響を呼んでいる。著者のゆでたまご氏による監修のもと、漫画「キン肉マン」(集英社)に登場する約700体を解説付きのイラストで紹介。キン肉マンの魅力がギュウギュウに詰まっていて、ファンにとって、たまらない1冊だ。制作過程を編集担当に聞いた。
約700体を解説付きのイラストで紹介…初版は異例の10万部
学研の図鑑として、6月に発売された「キン肉マン『超人』」(税込み3,564円)が大きな反響を呼んでいる。原作者のゆでたまご氏による監修のもと、漫画「キン肉マン」(集英社)に登場する約700体を解説付きのイラストで紹介。キン肉マンの魅力がギュウギュウに詰まっていて、ファンにとって、たまらない1冊だ。制作過程を編集担当に聞いた。
「私自身が大ファンだったので、こんな情報をいれたら、みんなが喜ぶんじゃないかと思って、ニヤニヤしながら、あれもいれよう、これもいれよう、と。1980年代感が、出るといいなと思っていました」と振り返るのは編集を担当した学研の図鑑・辞典編集室室長の芳賀靖彦氏(49)だ。
学研の図鑑「キン肉マン『超人』」を出版する話が持ち上がったのは約2年前。
「私が小学生の時に、キン肉マンが『少年ジャンプ』に連載されていて、“超人募集”を行っていたんです。私もいくつか応募したら、『ジャンクマン』という超人が採用されました。それから社会人になって、2年くらい前に、ゆでたまご先生の一人、嶋田隆司先生と会う機会があったんです。その時に、ちょうど、私が作り終えた『スターウォーズ英和辞典』をプレゼントさせて頂いたら、先生がすごく気に入ってくださった。『こういう風にキン肉マンも作ってもらえませんか』と言って頂いたんです」(芳賀氏)
キン肉マンには、色んな魅力的なキャラクターがいる――。だったら、「図鑑という形にしたらいかがでしょうか」と提案し、すぐに企画書を送付。10日後には、ゆでたまご氏から「集英社はオッケーなのでやりましょう」との返答がきたという。
図鑑制作にかかる時間は通常、約1年間だが、「キン肉マン『超人』」は約2年間を要した。まず、取り掛かったのは、超人の“選定”だ。キン肉マンはこれまでアニメ化やゲーム化もされ、企業とコラボもしていて、すべてのキャラクターを拾っていくと膨大な数となる。そこで、取り上げるのは、原作のコミックスに出てくるもので、名前と姿が一致するものと決めた。約700の超人が集まった。