人気RPG「グラブル」を格ゲーに“モデルチェンジ” 家庭用ゲームに大胆参入したCygamesの舞台ウラ
「ゲーム業界全体を盛り上げていくことができれば」
それに、対戦格闘ゲームは、世界で市場規模が拡大する「eスポーツ」が盛んなジャンルでもある。今回の進出の動機にも、「eスポーツ展開」が構想にあったという。そもそも同社はデジタルカードゲーム「Shadowverse」でeスポーツ展開の実績があり、より一層、eスポーツの振興にも力を注ぐという方針だ。
「GBVS」のeスポーツシーンへの浸透は早く、世界最大規模の格闘ゲーム大会「EVO」(今年度は中止)のメインタイトルの一つに採用され、国内最大級のeスポーツイベント「RAGE」においての賞金付き大型大会の開催も決定している。「RAGE」の大会は、新型コロナウイルスの影響で予選についてはオンライン形式での実施となる。
家庭用ゲーム業界では“新参者”の同社だが、木村氏を含めた経営陣は、家庭用ゲームのクリエイターを経験してきたスタッフが多いという。だからこそ、日本のゲーム業界の未来も見据えている。木村氏は「かつてはゲーム大国と呼ばれた日本ですが、2000年代初頭からゲーム市場では、北米やヨーロッパのゲームが大きな割合を占めています。日本のゲーム市場でもヒットタイトルは多くあるものの、世界の他地域に比べると元気がない状態です。ゲーム業界全体を盛り上げていくことができれば」と熱い思いを寄せた。
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