「生まれて死ぬまでこの車」 18歳で親から受け継いだ宝物スカイライン 旧車の維持“決意”に共感続々
大事な愛車に乗り続けたいが、古い車の維持費や故障リスクを考えると、泣く泣く手放す選択肢も……。そんな悩みを抱えている車愛好家は多いだろう。こうした中で、「乗れるならそれで良いし、壊れたら直せば良いんです。お金は掛かるけど、可愛いもんです」とメッセージを発信するツイートが話題を呼んでいる。投稿主は、父親から譲り受けた大事な「宝物」を愛車にしているおくやさんだ。1993年式の「日産R32スカイラインGTSタイプJ」。受け継いで7年になるという20代オーナーの思いを聞いた。
「何かあれば貢いでます(笑)」 93年式の「日産R32スカイラインGTSタイプJ」は実走行41万キロ
大事な愛車に乗り続けたいが、古い車の維持費や故障リスクを考えると、泣く泣く手放す選択肢も……。そんな悩みを抱えている車愛好家は多いだろう。こうした中で、「乗れるならそれで良いし、壊れたら直せば良いんです。お金は掛かるけど、可愛いもんです」とメッセージを発信するツイートが話題を呼んでいる。投稿主は、父親から譲り受けた大事な「宝物」を愛車にしているおくやさんだ。1993年式の「日産R32スカイラインGTSタイプJ」。受け継いで7年になるという20代オーナーの思いを聞いた。
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「免許を取って、丁度7年
勿論古い車が好きで色んな車に乗ってる
ただ、自分自身
このR32を超える車には一生出会えない
速い車、高い車が好まれるし価値もある
それに対して実走行41万キロ、グレードはタイプJ
ただ、そんなもの僕には関係なく
生まれて死ぬまでこの車
これは親から授かった宝物」
おくやさんは熱い思いをツイートした。
30年前、父親が当時新車で購入。家族で乗るには不便で、元々廃車予定だったそうだ。おくやさんが小学1年の時に、「僕が18になったら乗る。置いててほしい」と言ったのがきっかけで、両親は頑張って維持したという。
家族の思い出も詰まっている。おくやさんは「R32は走行距離20万キロ辺りから故障が加速しました。家族のこれまでを振り返ると、父と母の夫婦げんかは相当ありました。怒る母に自分は泣くしかなかったですね。ただ、『18まで待っとってな』って言ってくれたおやじの言葉は今も忘れません。18で譲り受け、一生物です」と教えてくれた。
愛車を受け継いでから、たっぷりと愛情を注いできた。「18までにバイトをして、貯金の中から約60万円で全塗装をしました。モールまで変えましたね」。その後何年かは車庫に保管。整備専門学校への通学に使いながら、専門学生の時に、エンジンをフルオーバーホール、NA(自然吸気)チューニング。これには、200万円程度かかった。それから就職し、各部のリフレッシュをしながら今に至る。
ツイートでは、こんなことも発信した。
「古い車って維持費や故障が…って皆言います
でも、乗れるならそれで良いし、壊れたら直せば良いんです。
お金は掛かるけど、可愛いもんです
いくらでもお金を積みますし
ガソリン代、税金なんて気にしたこともないです
無くなったら入れるだけ
税金来たら払うだけ
全て車につぎ込んでる」
旧車の維持が手に負えなくなって、断念するという選択肢をとるオーナーもいるだろう。こうした中で、おくやさんは“ずっとこの車”という決意を貫くつもりだ。
ネット上には「旧車は維持が大変ですが大切に乗れば今の車より何千倍も可愛くてかっこいいですよね」「同感です」「マヂで素敵です」といった声が寄せられている。
では実際に、おくやさんはどれぐらいの費用をかけてきたのか。
「7年乗りましたが、故障、予備部品や改造部品なども含めれば、500~600万円はいっていると思います。リッターは10キロ前後です。維持費ですか? 年間いくらでしょうか、数えたことないですね。何かあれば貢いでます(笑)」とのことだ。
車にかけるお金と、生活と給料のバランスを保つのも悩ましいところだ。「強要するつもりはないですが、好きで乗るならとことんやればいいんです。ただ、その人にその車がどれ程のものなのかは分かりませんが、僕にとっては人生の柱なので、なくなれば生きる意味もなくなるくらいです」とおくやさん。これからも、愛車に“全力投球”だ。
人生の1台。「おやじから譲ってもらった車がたまたまR32だっただけで、多分、他の車であっても、自分は譲ってもらっていたのではないかなと思っています。おやじの乗る車に憧れてました。手放す理由もないです」と改めて強調する。
実は、3月16日、25歳の誕生日を迎えた。理想のカーライフ。「1度フルレストアを自分で行うつもりです。整備の仕事をおりて、現在は板金塗装をしております。どちらもできるので、何年か後に、車を全てバラバラに骨にして、新車同様によみがえらせて、大事に保管していたいですね。休みの日にふらっと乗るだけですが(笑)」。とびきりの夢を描いている。