飲食店テロ、在日外国人の嘆き 中国でも報道「外食するときに気を付けてね」と心配される人も

飲食店で相次いだ迷惑動画の投稿。3月上旬には、回転ずし店の店内でしょうゆ差しの注ぎ口に直接口を付け、すしを頬張る迷惑動画をSNSに投稿した21歳の男ら3人が、威力業務妨害の疑いで愛知県警に逮捕された。恥ずべき迷惑行為について、日本で暮らしている外国人はどう思っているのだろうか。回転ずしが大好きだというフィリピン、バングラデシュ、中国から来日した3人に聞いた。

回転ずし店での迷惑行為に在日外国人も複雑だ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
回転ずし店での迷惑行為に在日外国人も複雑だ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

中国でも報道「見るだけで気持ち悪い」

 飲食店で相次いだ迷惑動画の投稿。3月上旬には、回転ずし店の店内でしょうゆ差しの注ぎ口に直接口を付け、すしを頬張る迷惑動画をSNSに投稿した21歳の男ら3人が、威力業務妨害の疑いで愛知県警に逮捕された。恥ずべき迷惑行為について、日本で暮らしている外国人はどう思っているのだろうか。回転ずしが大好きだというフィリピン、バングラデシュ、中国から来日した3人に聞いた。

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 クラウド型コールセンターシステム、クラウド型AI電話自動応答サービスを開発・提供するソフツー(東京・中央区)で働くフィリピン人のヤップ・キーファーさんは、日本人が持つ思いやり精神に感銘を受け23歳のときに、在住することを決めた。生活を初めて今年で7年目。回転ずし店には3か月に1回ほどのペースで足を運んでいるが、まさかの迷惑行為に複雑な思いを抱えている。

「日本人の素晴らしいところは、自分のことだけではなく、他人も思いやれること。そこにとても共感していましたが、動画を投稿した彼らは『犯罪行為でもいいからトレンドになりたい』という考え方が、すごく残念なことだと思いました。人が多く集まる都心の店舗には足を運びたくないです」と嘆いている。

 キーファーさんと同じ会社に勤めるバングラデシュからやってきた、モハメッド・ジュルカルナインさんは35歳の男性。日本で暮らし始めて4年目になる。月に1~2回は足を運ぶという回転ずし店での、日本人の愚行について「このような事件が起きたことは非常に残念であり、回転ずしを楽しむ人々にとってもショックだったことでしょう。このような事件が二度と起きないよう、適切な対策が講じられることを期待します」と冷静に見つめている。

 ゲームやアニメなどの商材を中心に「M-マッチングシステム」を使った、在庫マッチング事業を行っているマッチングワールド(東京・中央区)で海外の営業部門に所属する30歳の中国人女性、袁子淇(エン・シキ)さんは、マグロや甘えびなどを気軽に味わえる回転ずしが大好きだったが、報道を見て驚いた。

「手ごろな価格で新鮮なおすしが食べられるのは、お店の方の努力のおかげ。お客さんだけではなく、店側も大きな被害を受ける行為はやめてほしい。回転ずし店で働いている友人の外国人もいるので、気分が悪い」と怒り心頭だ。

 友達のひとりは「気持ち悪い。しばらく店舗に行きたくない」と話していた一方で、スシローでアルバイトをした経験がある別の友人は、「こんなときだから、応援しなくては」と店舗を訪れたそう。「すると(スシローが)対策のために、一時的に完全注文制に変更したことを知りました。スシローでの迷惑行為は店舗を展開している中国でも報道され、ニュースを見たいとこからは『見るだけで気持ち悪い。外食するときに気を付けてね』と言われましたが、日本のスシローが、安心して食事をできる場をいち早く提供していることは素晴らしいことだと思います」と話してくれた。

 アニメや日本食、日本文化などにひかれ、日本で暮らしている外国人たち。日本を大切に思ってくれている外国人の思いを踏みにじらないよう、襟を正して生活したいものだ。

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