人気キャラの“トイレ”ピクトグラム、ここに来て注目 調布市も「初めて」の驚き 深い縁を探った

人の動きや特徴を分かりやすく表示し、街中の標識にも多く使用されている「ピクトグラム」。2021年には東京五輪の開会式でも話題になったが、東京・調布市のある広場で大人気漫画『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターを使用したピクトグラムが「かわいい」「ほっこりする」と反響を呼んでいる。設置の背景について広場がある調布市に聞いた。

「鬼太郎ひろば」のトイレにあるキャラクターを用いた実際のピクトグラム【写真:ENCOUNT編集部】
「鬼太郎ひろば」のトイレにあるキャラクターを用いた実際のピクトグラム【写真:ENCOUNT編集部】

調布市にある「鬼太郎ひろば」

 人の動きや特徴を分かりやすく表示し、街中の標識にも多く使用されている「ピクトグラム」。2021年には東京五輪の開会式でも話題になったが、東京・調布市のある広場で大人気漫画『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターを使用したピクトグラムが「かわいい」「ほっこりする」と反響を呼んでいる。設置の背景について広場がある調布市に聞いた。

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 この表示があるのは東京・調布市にある「鬼太郎ひろば」。19年6月、市として初のクラウドファンディングによって完成したこの広場には妖怪「ぬりかべ」をモチーフにした、ボルダリングができる幼児用の遊具や、「一反もめん」の背中に乗ることができるベンチが置いてある他、「鬼太郎」や「ぬらりひょん」の銅像も建てられている。

 一体、鬼太郎と調布市にはどんな関係があるのか。そこには、『ゲゲゲの鬼太郎』を生み出した水木しげるさんとの深い縁があるという。水木氏は1922年、大阪府生まれ。その後すぐに境港市に移住し、戦後、59年から調布市に移り住んだ。以来50年以上にわたり、調布市で名だたる漫画を執筆し続け、2008年に調布市名誉市民に選出された。

 話題になっているのは敷地内にあるトイレ。ひろばが設立された後に整備されたという。ピクトグラムの表示は左から男性用が「鬼太郎」、女性用が「猫娘」、多目的トイレが「目玉おやじ」となっている。調布市役所の緑と公園課は「このピクトグラムは水木さんのご出身である鳥取県境港市で先に使用されており、ひろば開設にあたって、境港市から快諾をいただき、現在も使用させていただいております。調布市では鬼太郎茶屋や深大寺などゆかりの場所が多くありますが、このピクトグラムがあるのは『鬼太郎ひろば』だけかと思います」と解説した。実際のひろばの監修や配置などは水木プロがプロデュースを行っている。

日中は多くの親子の姿が見え、小さな子どもたちが楽しむ様子が見られた【写真:ENCOUNT編集部】
日中は多くの親子の姿が見え、小さな子どもたちが楽しむ様子が見られた【写真:ENCOUNT編集部】

 4日に投稿されたピクトグラムを紹介するツイートは9日午後4時時点で1.1万リツイートと6.8万件のいいね!を記録しており、「目玉のおやじ とうとう年には勝てなかったか」「ネコ娘がキュート!」「これは良いピクト」「センスすご」「日本のマスコットセンスとピクトアートが合致してて好き」と好意的な声が上がっている。

 同市産業振興課は「話題となっているツイートについては把握をしており、ツイッター上での盛り上がりに伴い、市の観光協会のSNSでイベントの波及を行いました。ひろば自体をテレビ等に取り上げてもらう機会は多かったですが、今回のピクトグラム単体での広がりは初めてです。ピクトグラム自体は以前から珍しがる方が多く、目立っていたため、以前のイベントでスタンプラリーの問題にもするなどしています」と今回の注目にもう驚いた様子だった。

 調布市では水木さんの命月である毎年11月にイベント「ゲゲゲ忌」を開催している。

次のページへ (2/2) 【写真】トイレの壁に描かれたネコ娘&ねずみ男
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