「バカかおめえ、これ以上無理だあ」 芥川賞・佐藤厚志氏、活躍の裏に友人からの言葉

第168回芥川賞・直木賞贈呈式が22日、都内の会場で開催された。芥川賞を受賞した佐藤厚志氏は、壇上のスピーチで、母と交わした会話を披露。会場に笑いの渦を巻き起こした。

第168回芥川賞・直木賞の贈呈式に登壇した佐藤厚志氏【写真:ENCOUNT編集部】
第168回芥川賞・直木賞の贈呈式に登壇した佐藤厚志氏【写真:ENCOUNT編集部】

仙台市在住の書店員 「支えてくれてありがとう」と母に感謝も

 第168回芥川賞・直木賞贈呈式が22日、都内の会場で開催された。芥川賞を受賞した佐藤厚志氏は、壇上のスピーチで、母と交わした会話を披露。会場に笑いの渦を巻き起こした。

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 佐藤氏は宮城県出身の41歳、仙台市在住の書店員でもある。受賞後、帰省した際に母に直接報告したところ、「『頑張れば、もう1回取れないかねえ』と言われました(笑)。もうダメだあ、という感じで、頑張ってはみると答えました」と話し、会場を笑わせた。

 また、初めて小説を出版した際に地元の友人と祝杯を挙げた際のエピソードも。「これをきっかけに頑張っていくと伝えたら、『バカかおめえ、これ以上無理だあ』と言われました(笑)。逆にそれがパワーとなって5年、頑張ってこれました」と活躍の原動力となったことを明かした。

『荒地の家族』は東日本大震災をテーマに、植木職人の男性に降りかかる苦悩と葛藤の人生について描かれた短編小説となっている。自身の今後について、「時間とか場所、人などの間に立って回路のような小説を書いていきたい、そういう作家になれれば」と意欲を示した。

 贈呈式には芥川賞を同時受賞した井戸川射子氏、直木賞受賞の小川哲氏、千早茜氏も登壇した。

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