レッチリが16年ぶり東京ドームで単独公演 60歳超えたメンバーたちがステージで大暴れ

アメリカを代表するロックバンド「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」が19日、東京ドームでワールドツアーの日本公演を開催。黄金期と呼ばれる4人が久しぶりに顔をそろえたライブとあって、約16年ぶりのドーム公演は4万5000人の観客が集まり、最後まで興奮の渦に包まれた。

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ【Photo by Kazumichi-Kokei】
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ【Photo by Kazumichi-Kokei】

東京ドームに4万5000人が集結

 アメリカを代表するロックバンド「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」が19日、東京ドームでワールドツアーの日本公演を開催。黄金期と呼ばれる4人が久しぶりに顔をそろえたライブとあって、約16年ぶりのドーム公演は4万5000人の観客が集まり、最後まで興奮の渦に包まれた。

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 ボーカルのアンソニー・キーディス、ベースのフリー、ドラムのチャド・スミスという鉄壁のメンバーに加え、彼らの代表曲「ギヴ・イット・アウェイ」を収録したアルバム『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』(91年)やバンド最大のヒットとなったアルバム『カリフォルニケイション』(99年)など黄金期を支えたスーパーギタリスト、ジョン・フルシアンテが久しぶりに復帰を果たしたこともあり、開演前から東京ドーム周辺は異様な熱気に包まれた。会場の外ではコンサートグッズを求める長蛇の列ができた。

 開演時刻を5分ほど過ぎたところで客電が落ち、チャド、ジョン、そしてオーバーアクションで観客をあおりながらフリーがステージに登場。大きな拍手が起こる中、レッチリのライブではおなじみの3人の即興演奏が始まった。今回は疾走感のあるリズムにのせて観客の度肝を抜くジョンの激しいギター・ソロで幕を開け、いきなりステージに釘付けとなる。

 そのまま有名なイントロをジョンがかき鳴らすと、アンソニーがステージに登場し1曲目の「キャント・ストップ」がスタート。大歓声がドームを包み込み、観客も大合唱。「サンキュー・トーキョー!」アンソニーがあいさつすると、割れんばかりの拍手が起きた。続いてジョンの美しいギターのメロディーにのせて「ザ・ゼファー・ソング」が披露された。上機嫌で演奏を終えたフリーが「フォーー!」と叫び、ドームを盛り上げる。

 ここから昨年リリースした2枚のアルバム『アンリミテッド・ラヴ』、『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』の曲を織り交ぜながら新旧のナンバーを交互に演奏していく。常に進化やチャレンジを続けるバンドでありながらサウンドの根っこにある“レッチリらしさ”は時代を経てもまったく変わらないことにライブを通して気付かされた。

 チャドの前に集まる3人。お互いに顔を見合わせ、まるで呼吸を合わせるかのように演奏が始まるのもおなじみの光景だ。「ヒア・エヴァ―・アフター」の次に演奏されたのは日本では映画『デスノート the Last name』(2006年)の主題歌としてもなじみのある「スノー (ヘイ・オー)」。曲の終わりからふたたびスリリングな即興演奏がはじまった。

ベースのフリーが飛び回る【Photo by David-Mushegain】
ベースのフリーが飛び回る【Photo by David-Mushegain】

終演後、SNSでもライブの感想で大盛り上がり

 ライブの前半は復帰したジョンが主役と言ってもいいステージにも見えた。随所で聴かせてくれたエモーショナルなギター。圧巻だったのは、ニューアルバムの曲「エディ」の演奏だ。ジョンが愛してやまない2020年に亡くなったエドワード・ヴァン・ヘイレンさんに捧げた曲。ジョンとフリーによる寂し気なイントロから始まり、後半のギター・ソロでは大きなスクリーンに映し出されたジョンの表情がとても印象的だった。

 中盤は唯一無二のロックシンガーとして円熟期を迎えたアンソニーの歌声にも引き込まれた。後半はシャツを脱ぎ捨て、鍛え上げたマッチョな上半身をあらわにしながらステージを縦横無尽に動き回る。鍛え上げたと言えばドラムのチャドもプロレスラー顔負けの体格でその太い腕から振り降ろされるパワフルなリズムがズシリと響き、それに合わせてベースのフリーが今回も全身を使って驚きのスーパープレイを披露した。

 結成から40年が経ち、アンソニー、フリー、チャドの3人は60歳を過ぎたが、まったく年齢を感じさせないエネルギッシュなパフォーマンスでライブハウスのような一体感を東京ドームで作り上げた。

 本編最後は「バイ・ザ・ウェイ」の大合唱で終了し、ドーム全体がスマホのライトで照らされたアンコールでは「アンダー・ザ・ブリッジ」を歌い、大ヒット曲「ギヴ・イット・アウェイ」を披露。中央に集まった3人がチャドのドラムカウントで一気に飛び出しステージで暴れるメンバーたちにドームの観客も拳を高く突き上げた。最後は全員で「ギヴ・イット・アウェイ」を大合唱して終了した。

 アンソニーは「笑顔でまた会おう」とあいさつ。ジョンは観客に手を振り、フリーは深々と頭を下げた。そしてチャドがゆっくりとステージの前に出てきて、使っていたドラムスティックをアリーナのファンにプレゼントした。

 終演後のSNSにはライブの感想が続々と寄せられ「レッチリかっこ良すぎた」、「Can’t Stopで号泣した」、「やっぱジョンだな!」、「アンソニー歌うますぎてビビった」、「ゴリゴリなベースサウンド聴けてよかった」、「チャドのドラムが気持ち良いったらない」、「知らんうちに60代なの?うっそ?」、「レッチリ。最強の還暦だな」、「やっぱレッチリは青春だわ」といった絶賛コメントで埋めつくされた。

 次は21日に大阪城ホールでジャパンツアー最後の公演を行う。

「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ ワールドツアー 2023 ライブ・イン・ジャパン」
東京ドーム公演(2023年2月19日)セットリスト

Intro Jam
01.Can’t Stop
02.The Zephyr Song
03.Here Ever After
04.Snow(Hey Oh)
05.Eddie
06.Suck My Kiss
07.Reach out
08.Soul to Squeeze
09.Nobody Weird Like Me
10.These Are the Ways
11.Tippa My Tongue
12.Californication
13.Carry Me Home
14.Black Summer
15.By the Way

アンコール
Under the Bridge
Give It Away

誰もがアッと驚く夢のタッグ…キャプテン翼とアノ人気ゲームのコラボが実現

最新アルバム
『Unlimited Love / アンリミテッド・ラヴ』
2022年4月1日(金)全世界同時リリース
※国内盤CD ボーナス・トラック1曲追加収録 ¥2860(税込)/WPCR-18503
ダウンロード/ストリーミング:https://rhcpjp.lnk.to/ULJP

『Return of the Dream Canteen / リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』
2022年10月14日(金)全世界同時リリース
※国内盤CDボーナス・トラック1曲追加収録¥2860(税込)/WPCR-18552
ダウンロード/ストリーミング:https://rhcpjp.lnk.to/ROTDC

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