俳優の妻夫木聡が主演を務めるTBS系日曜劇場『Get Ready!』（午後9時）の第6話が12日、放送された。俳優の妻夫木聡演じる謎多き天才執刀医・エースの“本名”が確定したかのようなシーンに視聴者は「過去が気になる」と興味津々となっている。

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　多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う正体不明の闇医者チームを描いた、医療エンターテインメント。表の顔はパティシエ、裏の顔は大病院が匙（さじ）を投げた患者をも救う超人的なオペ技術を持つ孤高の天才執刀医・エースこと波佐間永介を妻夫木、表の顔は国際弁護士、裏の顔はエースの相棒として闇医者チームの交渉役・ジョーカーという下山田譲を藤原竜也、過去は謎に包まれているが腕は超一流のオペナース・クイーンこと依田沙姫を松下奈緒、カルテの盗み出しから闇医者チームのセキュリティまでを担う若き万能ハッカー・スペードこと白瀬剛人を日向亘が演じる。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　今回、ジョーカーが見つけてきた患者は、パティシエの嶋崎（鶴見辰吾）。嶋崎はエースのケーキ店の常連客・水面（當真あみ）の父親でもあり、いつもはなかなかオペをOKしないエースもすぐに承諾する。オペを引き受けると返事をしたエースだが、嶋崎について話し合う直前に店で会った水面の首元に違和感を感じていた。エースはジョーカーではなくクイーンに水面の調査を依頼し、彼女の身に何が起きているのかを探ることに。

　クイーンの調査により分かったのは、水面が嶋崎から虐待を受けていることだった。妻を早くに亡くし1人で水面を育てていた嶋崎は、子煩悩な優しい父親だった。しかし事故で右手の神経を損傷しほとんど動かなくなってしまってから水面に対する様子が一変。すぐに暴力を振るうようになり、親子関係も壊れてしまったという。嶋崎は右手を動かせなくなってパティシエを引退、店の経営に尽力していたが今度は病気により余命宣告を受け、ますます自暴自棄になってしまっているという。

　水面が父親から暴力を振るわれていると知ったクイーンは嶋崎に強い嫌悪感を抱き、ジョーカーに嶋崎の手術中止を訴える。スペードもその意見に賛同するが、エースは「一度やると決めた患者だ、変更はない」とジョーカーに嶋崎との交渉を進めるよう依頼する。

　ジョーカーに嶋崎とオペの交渉を行わせそのまま手術に進むかのように見えたエースだが、手術を行うかどうかの判断を委ねたのは病床の嶋崎ではなく水面だった。「うちの執刀医は娘さんが承諾しないと手術は引き受けられないと言っておりまして」と話すジョーカーに、嶋崎は「あいつが私なしで生きていけるわけがない」と話すが、水面は思うようにいかないことを全部自分に八つ当たりし、暴力を振るってきた父親を許せないと語り「それでも優しかったあの頃に戻ってほしかった。でも、無理」「このままでいい」と嶋崎を助けないと判断。「残りの時間、あの子のために生きたらどうだ」とジョーカーに諭された嶋崎は病院を抜け出して自分の店に向かうと水面のためにケーキを作り、「少しでも笑顔が重なっていく人生を　父親失格ながら　空からずっと見守っています」という手紙を添えて娘に贈る。嶋崎が作ったケーキを食べた水面は父親との楽しかった日々を思い出すと同時に、まだ嶋崎の中に自分が好きだった父親がいると気づくのだった。父親を見捨てるという決断をしたことを後悔する水面の気持ちを察したエースは、嶋崎の手術を決意。病気だけでなく損傷した右手の神経までつなぎ、嶋崎に再びパティシエとして働けるかもしれないという希望をもたらす。

　父親からの暴力や、命の選択を本人ではなく娘に委ねるという重いテーマを取り扱った今回。SNSには「水面ちゃんは正直で優しい人」「DVしてる人なんてすぐに直るわけがない」「水面さんが良い命を選択してくれました。神回でした」とさまざまな声が並んでいる。

　また、第6話では千代田医科大学附属病院の医師・染谷（一ノ瀬颯）が警察に過去に勤めていた病院関係者のリストを渡すシーンもあった。仮面ドクターズの正体に近づけるかもしれないと警察が踏んでいるそのリストの中には、エースの履歴書らしきものもあり、名前は“天野真一”となっていた。エースの本名と思われるその名前に視聴者も「本名でた！」「波左間は本名じゃないのか」「エースの過去が気になる」と興奮している様子で、次回を待ち侘びる声が多く上がっている。