2019年2月に口腔（舌）がん除去手術を受けた歌手の堀ちえみ（56）が誕生日の15日、約6年ぶりのワンマンライブを東京・かつしかシンフォニーヒルズで開催した。『Chiemi Hori 40thプラス１ Anniversary Live～ちえみちゃん祭り2023～』と題し、満員の約1300人を前にシングル全21曲を中心にしたステージを展開。“復活”を印象付けた。ライブ前には取材に応じ、俳優業再開へも意欲。代表作となったTBS系『スチュワーデス物語』の続編制作を希望し、恋人役を演じた風間杜夫へラブコールを送った。

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　元気になった堀が、会見の最後に言った。

「あの～、病気になったとき、『CAになった松本ちあきの続編をやっておけば良かったな～』と思ったんですよ」

　19年2月、病院で「ステージ4の舌がん」と診断を受けた。左首のリンパ節にも転移しており、11時間に及ぶ手術で、頸部リンパ節や舌の6割を切除した。舌は太ももの組織を移植して再建。約2か月後には、新たに初期の食道がんが発見され、内視鏡による切除手術を受けた。

　当時は歌うことも、芝居を演じることも考えられなかった。だが、地道な努力と周囲のサポートで復活。少しの聞き取りづらさは残るが、以前に比べて取材陣とのやり取りスムーズになり、堀は言った。

「（続編が）できるのかは分かりませんが、そこを目指したいです。風間さん、やりますかね（笑）」

　同作は、大映テレビの制作で1983年10月～84年3月にTBS系で放送された。CA（当時はスチュワーデス）になる夢をあきらめない主人公の松本ちあきを堀が演じ、厳しくも優しい教官で松本と愛し合う村沢浩を風間杜夫が演じた。ドラマ内の「ドジでのろまな亀」「教官！」は流行語になり、デビュー間もない堀を押し上げる番組にもなった。

　約40年の時を経ての希望。堀はこの日、「『生きていて良かった』とやっと思えます」「これからも、生きる意欲満々で欲を出していきたい」と言った。ラブコールが風間に届き、制作側も動き出すか注目される。