俳優の中川大志が4日、都内で行われた映画『スクロール』（公開中）の完成記念舞台あいさつに登壇した。中川は「自分の悩みや本当の部分はなかなか人に共有しきれていない部分もある。ちょっとでも皆さんに感じてもらえたらうれしいと思って作っていました。何回でも見てもらえれば」と作品をアピールした。

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　YOASOBIの大ヒット曲『ハルジオン』の原作者としても知られる橋爪駿輝の小説『スクロール』（講談社文庫）が北村匠海×中川のダブル主演で映画化。理想と現実のギャップにおぼれながらも、社会、そして自分と必死に向き合う若者たちの姿を描いた青春群像劇となっている。この日のイベントには北村、中川、松岡茉優、古川琴音、志水康彦監督が登壇した。

　主人公の1人でテレビマンのユウスケを演じている中川。劇中で共感したことを問われると「先輩から『なんでこの仕事やってるの』『何が楽しくてやってるの』と聞かれるシーンがあって。仕事に関わらず、1つの目標や志があって始めたことでも、そこに向かっていくことが全てになっちゃって、ふと立ち止まったときに『あれ、なんで俺はそこに向かってたんだっけ』っていう。走り出した瞬間や、夢や目標が芽生えた瞬間のことを忘れちゃうことって結構ある」としみじみ。「その先輩の言葉はちょっとグサッときた」と振り返っていた。