勝者が賞金総取り 新格闘イベント「マネーファイト」、“伝説の喧嘩師”が旗揚げ

勝者が賞金を総取りする新格闘技イベント「マネーファイト」が29日、大阪・大東市のジム、大阪キックT.B.NATIONで旗揚げし、全5試合が行われた。

勝者が賞金を総取りした【写真:アンディ南野提供】
勝者が賞金を総取りした【写真:アンディ南野提供】

一獲千金「想定していた2~3倍のカンパ」 2月に4大会、腕自慢大募集

 勝者が賞金を総取りする新格闘技イベント「マネーファイト」が29日、大阪・大東市のジム、大阪キックT.B.NATIONで旗揚げし、全5試合が行われた。

 イベントは“伝説の喧嘩師”アンディ南野率いるAMP(アンディ南野プロダクション)が主催。各試合前、観客から“マネーボックス”にカンパを募り、勝者が賞金を総取りするという単純明快なルールだ。観客は入場無料で、最低でも1試合、500円以上をカンパすることが観戦条件となっている。

 この日は関係者を含め、120人ほどが集まり、賞金は最低でも第1試合の3万7500円、最高でメインイベントの10万1550円がかけられた。アンディによれば、ファイトマネーは通常、プロのルーキーでも2万円からで、チケットでの支払いが多い。そのため、自身で営業もこなす必要があるが、マネーファイトはそのような仕組みはなく、勝敗がすべてだ。この日は1人を除き、全選手がアマチュアで、「思ったより熱気のある大会になった。だんだんと盛り上がるような試合順の組み立てもハマってくれた。もともと1試合1万円から、いっても5万円くらいだと思っていた。想定していた2~3倍のカンパが集まって驚きました」と総括した。

 各選手はカンパ前に30秒間のマイクアピールタイムが与えられる。そこでは自分の将来の夢や指導者への感謝、賞金の使い道などを口にし、試合にかける思いのたけを披露する。「ゆくゆく一流のところ(格闘技のイベント)に出ていくと、PR力が問われる。そういうのを磨いてもらいたい」との狙いがあるためだ。マイクパフォーマンスによって賞金の量が増える可能性があり、選手は試合前の盛り上げにも工夫をこらした。

「今の格闘家は実力を磨くことと稼ぐことを両立させるのがすごく難しい。練習に打ち込むと仕事の時間が減って稼ぎが少なくなる。逆に稼ごうとすると練習に割く時間が少なくなる。趣味の延長線上で細々と頑張っている選手とスポンサー集めがうまい選手の二極化が進んでいる。このイベントを通じて『スター誕生』じゃないけど、プロデュース力にたけた選手を作っていければ」

 試合は総合格闘技ルール(2分2ラウンド)、キックボクシングルール(同)、ボクシングルール(3分2R)と分かれ、判定・ドローの場合は、タイヤに片足ずつ突っ込んで殴り合う20秒間の「タイヤクラッシュ」で決着する。プロアマは不問で、参加年齢も問わない。アンディは2月以降、毎月4大会(1大会3試合×4回)を開催していく予定だ。格闘界のホープやけんか自慢など出場者を大募集しており、選手の出場料は無料。実力が近い相手とのマッチメークが組まれる。第2回大会の詳細は近日中に発表される。

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