51歳・田村亮「体張る覚悟ある」 謹慎やコロナ禍で取り戻した芸人としての“覚悟”

お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村亮が1月8日に51歳の誕生日を迎えた。50歳という節目を駆け抜けた亮は、初心に帰った1年だったと振り返った。“芸人・田村亮”としてのこれからに迫った。

インタビューに答えたロンドンブーツ1号2号の田村亮【写真:荒川祐史】
インタビューに答えたロンドンブーツ1号2号の田村亮【写真:荒川祐史】

誹謗中傷は「いくら浴びても慣れない」

 お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村亮が1月8日に51歳の誕生日を迎えた。50歳という節目を駆け抜けた亮は、初心に帰った1年だったと振り返った。“芸人・田村亮”としてのこれからに迫った。(取材・文=中村彰洋)

誰もがアッと驚く夢のタッグ…キャプテン翼とアノ人気ゲームのコラボが実現

 亮にとっての50歳は“新しいスタート”の1年となった。謹慎処分から復帰したのが2020年1月のこと。そして地上波復帰が4月7日の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)だった。

 50歳の節目の1年について問うと、「50歳のせいなのか、謹慎のせいなのか、コロナのせいなのか……全部タイミングが一緒だった」と複雑な表情を浮かべた。

「コロナ禍で環境が変わったと感じている人が多いと思うんですけど、僕の場合はぐちゃぐちゃなんです。2020年4月7日の『ロンドンハーツ』がテレビ復帰でした。2020年4月7日って、東京などで初の緊急事態宣言が出た日なんです。そこからスタジオ収録がなくなりました。『あれ? 復帰したけど収録やロケがない』という状況になりました。徐々に落ち着きを取り戻した後もオファーがほとんどありませんでした。コロナのせいなのか、自分がやったことに対してまだ腫れものに触らないってことなのか。だけど、周りの人らも『仕事ない、営業ない』と言っていたので、もう何がなんだか……。それが僕の中でごちゃごちゃってなったんです。周りからは『亮さんは、巣ごもりの先輩ですね』と言われましたね。みんなの巣ごもりとは全然違うけどね(笑)」

 コロナ禍や謹慎処分の解除、さまざまなことが落ち着いてきたタイミングがちょうど50歳の節目と重なった。「コロナ禍に入って、いろんなことが過渡期なんだなと感じています。そこに僕の場合は謹慎のこともあったので、今のこの状況はなるべくしてなったんだなと受け止めています」。

 最近では、釣りなど趣味に関する番組への出演が増えてきた。「40歳ごろから積極的に出演するようになっていきました。それまでは断ることもあったのですが、40歳を過ぎてからはオファーがきたら基本的に受けるようにしていました。お笑いで、バラエティーの第一線だけでやられている方は本当に少数。自分がどちらかといえば、そのタイプではないということは分かっていたので、それだったら、趣味の領域などを広げる仕事ができればと思っています」。

 しかし、バラエティーへの思いが消えたわけではない。51歳だが、体を張ることにも抵抗はない。「覚悟は全然あります」と断言する。

「バラエティーにも出演したいですけど、オファーがないと出られませんからね。テレビも若い人に見てもらうために出演者の若返りもしているでしょうし、元々僕は“タレント力”も強くはない。『絶対番組に呼びたい』っていう理由がないんですよね。そう考えると出演するのはなかなか難しくなっていくやろなとは思っています。だけど、呼ばれたら頑張りたいというのは常にあります」

「不安も楽しまないと」と前を向く田村亮【写真:荒川祐史】
「不安も楽しまないと」と前を向く田村亮【写真:荒川祐史】

これまでも、これからも「行き当たりばったり」で進み続ける

 現在はYouTubeでの発信も続けている。コメント欄ではダイレクトに視聴者からの声が届くが「意外と大人になっても(キツイ意見を)言われるのって慣れてない」と誹謗中傷と向き合う苦労も吐露した。

「トイレの落書きみたいにはなってほしくないですね。同じことを言うにしても、もうちょっと丁寧な言葉で書いたらええのにって思うこともあります」

 ロンドンブーツ1号2号は、若手時代から過激な企画にも挑戦してきた。そのたびにたくさんの批判や誹謗中傷を浴びてきた。しかし、亮は「いくら浴びても慣れないです」と明かす。

「もしかしたら、慣れてはいるのかもしれないですけど、どこかで小さく傷ついて、それが溜まっていくんです。『うまいことやらんとな』と思ったりはしますけど、僕は器用じゃないので受け流すことができないんです。僕がそういうことを言いやすい存在というのは長所の1つかなとは思うけど、言い方をちょっとだけでも変えてくれたらいいのにとは思いますね(笑)」

 今後について、「僕はあまり計画を立てない。というか立たなくなりましたね」と気の向くままに進んでいく。「元々そういう性格でしたが、行き当たりばったりです。芸人になったときも、とんねるずさん、ダウンタウンさんたちを見て、あの中に混ざってみたいという気持ちから始まりました。実際に混ざることができて、当時はその先どうなっていくのかなんて考えていなかったです。そしてこの2~3年でこういう状況になって、どうなっていくかは全く想像がつかなくなりましたね」。

 ここから先、どんなことが待ち受けているのか――。「不安もありますが、これを楽しむ能力がないとダメですね。もちろん不安になることもあるけど、『不安なのは自分だけちゃうよね』って。この業界に入った頃は『どうなるか分からん』という覚悟で入ったので、そこを思い出そうと思っています」。

 紆余(うよ)曲折を経て、50歳の節目にして再び初心に帰った。51歳の田村亮は“ルーキー”の気持ちで新しい道を進んでいく。

次のページへ (2/2) 【動画】貴重な妻&長男&次男の姿
1 2
あなたの“気になる”を教えてください