新たな道を歩み始めた樋口日奈 乃木坂46を卒業しても「マイナスな感覚はない」

元・乃木坂46で女優、モデル、タレントと幅広く活躍する樋口日奈(24)が、1月から放送開始となったBS松竹東急オリジナルドラマ『かりあげクン』に出演している。アイドルを卒業し、新たな道を歩み始めた樋口は、42年ものあいだ愛され続ける国民的4コマ漫画の実写化にどんな思いで臨んだのか。作品の見所、女優としての未来像、グループ卒業後の心境に迫った。

出演ドラマ『かりあげクン』について語った樋口日奈【写真:山口比佐夫】
出演ドラマ『かりあげクン』について語った樋口日奈【写真:山口比佐夫】

オリジナルキャラクター・清水彩花役は「同じ世代の子は投影しやすい」

 元・乃木坂46で女優、モデル、タレントと幅広く活躍する樋口日奈(24)が、1月から放送開始となったBS松竹東急オリジナルドラマ『かりあげクン』に出演している。アイドルを卒業し、新たな道を歩み始めた樋口は、42年ものあいだ愛され続ける国民的4コマ漫画の実写化にどんな思いで臨んだのか。作品の見所、女優としての未来像、グループ卒業後の心境に迫った。(取材・構成=イシイヒデキ)

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――乃木坂46卒業後、初めてのドラマ出演となりました。撮影はいかがでしたか。

「長年愛されている面白い作品でもありますし、私が個性豊かな共演者のみなさんの中に入って馴染めるのかな、という不安がありました。でも、あたたかい空気が流れていて『かりあげクン』にぴったりな現場でした。初日から幸せだと感じ、緊張はすぐに吹き飛びました」

――『かりあげクン』という作品については、どんな印象を持っていましたか。

「幼い頃から馴染みがあり、『かりあげクン』と聞いた瞬間に絵が思い浮かぶけど、いつから知っているのか? と聞かれたら自分でも分からない。ずっと愛されてきたからこそ自然と自分の中に刷り込まれていた不思議な作品という印象です」

――国民的4コマ漫画が実写化ということで大きな注目を集めました。ドラマ版の見どころを教えてください。

「4コマ漫画なので起承転結がしっかりしていて、そこにドラマならではの肉付けがある。テンポもよくて、いい意味で考えすぎず、漫画を見るかのように楽しむことができます。『かりあげクン』が実写化されるという意外性もありつつ、このドラマにしかない良さが詰まっていると感じました」

――樋口さんはドラマのオリジナルキャラクター・清水彩花を演じました。

「清水彩花は社会人になったばかりの派遣社員で今時の女性です。岩井ジョニ男さん演じる課長が昭和なキャラクターで描かれているのですが、そのキャラクターと対峙する令和な雰囲気がある子だと演じて感じました。等身大で臨むことができましたし、同じ世代の子は投影しやすい役だと思いました」

――オリジナルキャラクターを演じる中で注意したことは。

「オリジナルキャラクターだからこそ、見ている方と同じ目線に立てればと思い演じました。現場でもユニークなみなさんのお芝居を、その場その場でリアルな反応で演じる。演じてはいるのですが、演じていないような感覚になることは初めてだったので私自身も楽しかったです」

――主演の戸塚純貴さんとは2年ぶりの共演です。戸塚さんが演じるかりあげクンの魅力を教えてください。

「戸塚さんがかりあげクン役と最初に聞いた時、絶対におもしろい! と確信しました。漫画のかりあげクンの要素もありつつ、ドラマでしか味わえない要素もあり、撮影中は笑わないように必死でした」

――樋口さん自身もコミカルな演技をするシーンもあったと思いますが、いかがでしたか。

「野口かおるさんとのシーンでは、野口さんからエネルギーをいただいて、身を任せる気持ちで演じることができました。エネルギッシュに演じて自分が楽しんだからこそ、見ている方も楽しませることができるのだと思いました。達成感が気持ちよかったです」

乃木坂46卒業後の心境を明かした樋口日奈【写真:山口比佐夫】
乃木坂46卒業後の心境を明かした樋口日奈【写真:山口比佐夫】

女優としての未来は「イメージとはまったく違う役に挑戦したい」

――今後、チャレンジしてみたい役柄は。

「今回の『かりあげクン』では割と等身大の役ですし、今までも見ている方の心に寄り添った役が多かったので、みなさんが見ていて予想がつかないような役も演じてみたいです。例えば悪女でしたり、私のイメージとはまったく違う役に挑戦したいです」

――イメージと違うと言えば、昨年の『乃木坂46時間TV』では、バイクテクニックを披露していました。意外な姿で驚きました。

「バイクに乗れたらかっこいいという憧れもありましたし、俳優、タレントとして活動の幅が広がるのではないかと思い免許を取りました。以前出演した『教場II』という作品では、白バイを運転するシーンに参加することができて、こういうときに強みになるんだと感じました。まだ自分のバイクは持っていないので、しっかり乗りこなせるようになってから愛車を持ってみたいです」

――グループを卒業して個人での活動となりましたが、心境の変化は。

「まだ不思議な感覚です。今まではあいさつで『乃木坂46の』と言っていましたが、それがなくなったことでも卒業を実感しています。でも、寂しいとかマイナスな感覚はなく毎日が楽しいです。11年間、乃木坂46という大切なグループで活動できたことは私の中で自信になっているので、その自信を持ち続けて、プラスな気持ちで今後も頑張っていきたいと思っています」

――卒業生として、今後はどう活動していきたいと思っていますか。乃木坂46への思いをお聞かせください。

「卒業を見送る側のときに心がけていたのは、卒業して行ったメンバーが誇りに思えるようなグループを守り続けたいということ。自分が卒業生という立場になり、今、乃木坂にいるメンバー、支えてくださるスタッフさん、ファンの方々、関わってくださったみなさんに、樋口日奈という存在を誇りに思っていただけるような活動をしていきたいです」

――最後にこの記事を読んでいるみなさんへメッセージをお願いします。

「今の時代、周りの目を気にしながらみんなが生きていて、それも大切なことですが、『かりあげクン』は真っ直ぐ生きることも大切だと思わせてくれる作品です。明日から自分らしく生きるためのヒントがあると思うので、クスっと笑いながら楽しんで見ていただけたらうれしいです」

■樋口日奈(ひぐち・ひな)1998年1月31日、東京都出身。2011年に乃木坂46の1期生メンバーとして活動をスタート。『気づいたら片想い』、『インフルエンサー』、『シンクロニシティ』といった作品でシングル選抜入りし、22年10月にグループを卒業。フジテレビドラマ『教場II』出演、舞台『フラガール』の主役を務めるなど女優としても活躍し、23年1月から放送開始となった『かりあげクン』には清水彩花役で出演している。

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■BS松竹東急オリジナルドラマ『かりあげクン』
毎週土曜日 午後11時~ BS260chにて全国無料放送
キャスト:戸塚純貴、樋口日奈、岩井ジョニ男(イワイガワ)、野口かおる、大水洋介(ラバーガール)、温水洋一

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