千葉県内の中学受験がスタート 難関・市川中は志願者大幅アップ 医学部合格者数が急増

すでに始まっている首都圏の中学入試。10日からの埼玉県に続き、20日からは千葉県の私立中高一貫校の中学入試もスタートした。千葉・幕張メッセ国際展示場では私立市川中学校(千葉・市川市)の入学試験(第1回、一般)が行われ早朝から大勢の親子が行列を作った。

千葉県の難関校・市川中学の入学試験が行われた幕張メッセ【写真:ENCOUNT編集部】
千葉県の難関校・市川中学の入学試験が行われた幕張メッセ【写真:ENCOUNT編集部】

千葉御三家の入試続く 21日に東邦付中、22日に渋幕中

 すでに始まっている首都圏の中学入試。10日からの埼玉県に続き、20日からは千葉県の私立中高一貫校の中学入試もスタートした。千葉・幕張メッセ国際展示場では私立市川中学校(千葉・市川市)の入学試験(第1回、一般)が行われ早朝から大勢の親子が行列を作った。

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 この日の入試のスケジュールは昨年と同じで開場時間は午前6時45分、集合時間は同8時15分。同20分から出欠調査と諸注意があり、国語(50分)、算数(50分)、社会(40分)、理科(40分)の順で試験が行われた。各科目とも100点満点。学校側は「幕張メッセの試験会場には時計がない」と注意喚起していたため腕時計は必須となっていた。保護者控室はコンサートホールのような会場。試験終了後、保護者は屋外で待機し我が子の姿を見つけると思わず駆け寄りねぎらいの声をかけていた。

 第1回入試の募集定員は計280名(男子180、女子100:出願期間12月16日~1月16日)で出願状況は全体で2679名(男子1767名、女子912名)だった。昨年は志願者数2457名、受験者数2369名、合格者数1052名。実質倍率はおおむね約2.3倍で推移している。

 市川高校の昨年度進学実績(22年3月31日判明分)は東大23、京大7、一橋12、東工大8、千葉大48、筑波大12、慶応大114人、早稲田大149人と目覚ましい結果を収めた。特に国公立医学部医学科は前年の18から29、私立医学部医学科は同28から51へと躍進している。市川中は東京の御三家の前受け校(滑り止め)として人気が高く、「ほとんどの生徒は滑り止めとして市川中を受験しています」(受験生の保護者)と言うが、もはや“滑り止め”というレベルを超えつつあり、「市川に合格できた時点で中学受験は成功したと考える保護者はけっこういます」(予備校講師)という。

 千葉県では、渋谷教育学園幕張中学校・高等学校、市川学園市川中学校・高等学校、東邦大学付属東邦中学校・高等学校の3校が「千葉御三家」と呼ばれている。21日に東邦大付中、22日に渋幕中の入試が行われるため併願が可能だ。渋幕高は昨年、東大74、京大7など国公立に209人、医学部・医学科には国公立・私立合わせて132人が合格。さらに海外大に33人が合格するなど海外の大学への進学熱も高いという特徴がある。東京の御三家や渋幕の滑り止めというポジションではあるが、年々進学実績を伸ばしているためか今年の志願者数は昨年を大幅に上回り、20年水準に戻った。市川人気はこの先も続きそうだ。

次のページへ (2/2) 【写真】入学試験を終えた子どもたちを待つ保護者の姿
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