「これ食べられますよね?」 木彫りの「アジの開き」に大反響、小3が100時間かけた力作
泡立てたせっけんや、伸びたモチなど身の周りにあるものを「木彫り」で再現しているアーティストのキボリノコンノさん(@kibori_no_konno)。「あっと驚くものを作りたい!」と作品作りに打ち込んでいるが、小学3年生のまな弟子がつくった「アジの開き」に目を奪われたそう。「すご過ぎた!」と仰天した様子を投稿した動画がSNSで注目されている。焼き目や骨など細部までこだわった作品には、9.5万件の「いいね」が集まったほか、「これ食べられますよね」などの声が寄せられた。投稿したキボリノコンノさんに聞いた。
“弟子”が作った作品は“師匠”も驚くデキ
泡立てたせっけんや、伸びたモチなど身の周りにあるものを「木彫り」で再現しているアーティストのキボリノコンノさん(@kibori_no_konno)。「あっと驚くものを作りたい!」と作品作りに打ち込んでいるが、小学3年生のまな弟子がつくった「アジの開き」に目を奪われたそう。「すご過ぎた!」と仰天した様子を投稿した動画がSNSで注目されている。焼き目や骨など細部までこだわった作品には、9.5万件の「いいね」が集まったほか、「これ食べられますよね」などの声が寄せられた。投稿したキボリノコンノさんに聞いた。
キボリノコンノさんは、静岡県在住のアーティスト。1年ほど前から、趣味で木彫りを始め60以上の作品を生み出してきた。その手腕は企業の目に留まり、大きく報道されたことも。多くの人の心をとらえて来たキボリノコンノさんだが、SNSを通じて初めてできた弟子のいっちゃんが制作した「アジの開き」には度肝を抜かれた。
「作品のタイトルは『ちょっとやきすぎちゃったアジ』で、お母さんはだいたいいつも焼きすぎて焦がしちゃうので、そのアジを作ったそうです笑」というコメントと共に投稿した動画には、「肉厚でとっても美味しそうな鯵の開き」、「本物にしか見えないですね~」などの反応が集まる注目ぶり。キボリノコンノさんは「作品の素晴らしさを感じていただけて、いっちゃんのことをほめていただけてうれしかったです」と喜んでいる。
しっぽの反り具合にこだわり、制作時間は100時間
年明けから熱い視線が集まったいっちゃんは、図工が大好きな女の子。東京都小金井市が、小学6年生以下を対象に行ったコンテスト「夏休み木工チャレンジ」に一昨年初参加し、エントリーした「バターしみしみパン」がインターネット上で話題になった。以来、木彫りのとりこになっているそう。キボリノコンノさんとはSNSを通じで師弟関係を結んだという。
100時間をかけた「アジの開き」の制作でいっちゃんは「しっぽと大根おろしが難しかったです。しっぽは薄いので折れないように削ったり、線を入れるのが大変でした。反り具合にもこだわっています。頭のところは、細い骨で口と顔がつながっていたので、そこを作るのが大変でした」と説明。大根おろしはキボリノコンノさんが過去に作った「生八ツ橋」で、削りかすを捨てずに活かしていたことを思い出し、「アジを削ったときに出た木くずなどを使いました」と師匠の技が参考になったことを明かした。
柔軟な発想を持ったいっちゃん。気になる将来の夢は「ゴリラの飼育員」で、これを知ったフォロワーなどからは「これだけすごい木彫り作れる観察力があるから、良い飼育員になれると思います」とたくさんのエールが集まった。キボリノコンノさんは「いっちゃんの『好き』と『長所』を大切にしてくれたコメントにとても温かい気持ちになりました」と話している。
独創的な作品を間近で観たいという人には朗報が。ふたりの作品が並ぶ展示会「いっちゃんとキボリノコンノ展」が、2月18日から3月2日まで大阪・心斎橋にある画人画廊「カワチ画材心斎橋店」で行われる。午前11時から午後7時までで、無料。